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23日の概要
高村 正彦
外相

 ASEANとの経済関係を強化

 1月にカンボジア、ラオス、ベトナムなどのメコン地域の外相を招いて「日メコン外相会議」を初めて開催した。日本はメコン地域を「希望と発展の流域」にする目標を立てており、経済協力の重点対象として政府開発援助(ODA)を注いでいく。

 日本企業にとっても貿易や投資などの面で必ず良い効果が見込めるはずだ。ちなみに(この地域の開発に力を入れている)中国とは政策対話を開き、政策の擦り合わせや情報の共有を図ろうとしている。

 ミャンマーは今月上旬にサイクロンが上陸し大きな被害を受けた。日本は緊急の物資とお金について計13億円を支援している。さらに人的支援の受け入れを決断することを期待する。

 2009年は「日メコン交流年」であり、人の交流は「信頼」を醸し出す。その上に「発展」を目指すため、民間投資を含んだオールジャパンの支援体制にしていきたい。日本企業がメコンのフロンティアで活躍できるようにする。

 メコンとの取り組みは「日本・メコン地域パートナーシップ・プログラム」と称し、三つの柱で構成される。民主主義や法の支配といった基本的価値をもり立てることと、地域経済の統合と連携の促進、日本とメコン地域間の貿易・投資の拡大だ。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)にとって後発のメコン地域を伸ばすことはASEAN全体の利益であり、我が国自身の利益ともなる。

 ASEANが力を入れているのは域内格差の是正だ。日本は今後ともASEAN統合の支援、重層的な経済連携協定(EPA)による経済関係強化を通じ、ASEANにとってパートナーであり続けたい。

[5月24日/日本経済新聞]

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