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第5回 国際交流会議「アジアの未来」が閉幕

 第5回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)は6月4日午後、都内のホテルオークラで2日目の討議を行い、中国銀行の王雪冰・董事長兼行長が金融システムの安定に向け「体制改革を今後も継続、深化する」との強い意志を表明。そのためにも、アジア域内及び国際的な協力が必要と述べた。王氏やゼティ・アクタル・アジズ・マレーシア中央銀行副総裁ら4氏は、アジア諸国と企業の長期的、安定的な資金調達を助けるため、債券市場を育成する必要があるとの認識で一致した。会議は同日夕、2日間の日程を終え閉幕した。

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■ライブ中継

 NIKKEI NETではNECの協力を得て、国際交流会議の模様を会場からインターネットでライブ中継します。米リアルネットワーク社のリアルシステムを使って、映像、音声を中継します。6月8日12時から6月15日18時までは、再放送します。

 ご覧になるためには、リアルプレーヤー5.0をダウンロードして、ご用意ください。

■会議の概要

 通貨・金融危機がアジア各国の実体経済や政治体制に大きな影響を与えている。経済成長がマイナスに転落する国が相次ぎ、高成長を続けてきた中国も成長率の鈍化は避けられない。各国で失業者が増加するなど社会的影響も大きく、タイ、インドネシア、そして日本で、金融危機が表面化したあと政権が任期を全うせずして交代に追い込まれた。また、高い成長を続けてきたアジア各国の経済が勢いを失ったことは、世界経済にも暗い影を投げかけている。混迷するアジアはどのようにして不況のトンネルを抜けられるのか。日本はアジアの安定に十分な役割を果たしているか。アジアの政治、経済のリーダーに、当面の危機脱出のシナリオと21世紀への展望を聞く。

■テーマ

 ・「経済再生の戦略と21世紀のアジア」
 アジア各国政府の必死の取り組みによって国によっては経済回復の兆しが見えてきた。しかし市場経済化が進むなかでの不況の進行で失業者が増えたほか所得格差が拡大し、国によっては民族、宗教上の対立もからんで、政治的安定が脅かされている。グローバル化、市場経済化への対応と国内の政治的・社会的安定の狭間で、難しい舵取りを迫られているアジア各国政府は、当面の困難な状況をどう乗り越えようとしているのか。また、日本はどの程度アジア経済の安定に寄与したか。

 さらに、各国は長期的に市場経済化による発展政策と社会の安定を保つための政策のバランスをどうとっていくのか。また、国際的な資金フロー(間接投資)の受け入れを規制することの必要性とそれに伴うリスクをどうとらえているか。経済危機からの再生に、東南アジア諸国連合(ASEAN)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などの地域協力の枠組みはどのような役割を果たしうるかなどを、各国の政府首脳が講演や討論を通じて明らかにする。

 ・「危機を乗り切る経営戦略」
 世界的にデフレ圧力が強まる中で、アジアの企業はどのように経営改革を進め、国際競争力を強め、新市場を開拓していこうとしているのか。株主の利益を十分確保しつつ、社員にも、社会からも満足してもらえる経営の新しいグローバル・スタンダード(世界標準)づくりは可能か。ハードウエアの生産技術では世界の中でも競争力のある日本やアジアの企業が、独創的な研究開発能力を高めるための条件は。アジアを代表する企業の経営者が21世紀へ向けての経営戦略を語り合う。

 ・「アジア通貨・金融安定への道筋」
 アジア各国は対ドル安定に重点を置いた為替政策をどう変えようとしているのか。アジアの通貨・金融危機の引き金となった巨額の短期資金移動を管理することはどこまで可能か。アジアの金融市場の発展と安定に欠かせない先物市場や債券流通市場をどう整備していくのか。アジア通貨制度や円や元の国際化が通貨安定に果たす役割と、その実現の可能性を展望し、そのために日本や中国をはじめ各国がとるべき政策について討論する。



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