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討論するシャンカール・アチャリア インド国際経済関係研究所理事兼名誉教授=写真 小川望 |
インド国際経済関係研究所(ICRIER)のシャンカール・アチャリア名誉教授は21日午前、国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)の討論で、同国の2009年度(09年4月―10年3月)の実質経済成長率が「4―6%になる」との見通しを示した。中央値は5%で、インド準備銀行(中央銀行)が4月に発表した見通し(6%程度)より慎重な見方となる。同名誉教授は同準備銀の金融政策諮問委員会委員を兼務している。
インド経済については「世界経済危機の影響で国外からの資本流入が急減。1―3月の輸出(サービスを除く)が前年比で25%減った」との現状に言及。1−3月期成長率は「昨年10―12月期の5.3%と同じくらいの水準だろう」と述べた。
同名誉教授は政府の首席経済アドバイザーを務めた経験もある。国際通貨基金(IMF)は4月の「世界経済見通し」で09年(1―12月)のインドの成長率を4.5%と見ている。
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