現職最長政権を維持
1981年7月にマレーシアでは王族以外から初めて首相に就任。以後21年にわたって首相を務め、東南アジアの現職指導者としては最長の政権を維持している。
アジア通貨危機に際し、国際通貨基金(IMF)の支援を回避する一方、98年9月に為替の対ドル固定相場制と自国通貨の資本取引規制を導入した。こうした手法には批判もあったが、順調な経済回復により評価されている。
2020年までに先進国の仲間入りを目指す「ビジョン2020」の旗を掲げ、国民自動車メーカー「プロトン」を創設。首都クアラルンプール近郊に高速通信ネットワークを張り巡らせた電脳都市を建設し情報技術(IT)産業振興を目指す「マルチメディア・スーパー・コリドー計画」を打ち出すなど自国民のプライドを高める施策を次々に講じている。
現任期は2004年末までで、去就に注目が集まっている。マラヤ大(現シンガポール大)医学部卒。76歳。