「アジアの未来」
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アジアの未来
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日経アジア賞
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平松 守彦氏
大分県知事

一村一品運動、各国に広がり

 自立した地域づくりを目指す「一村一品運動」で知られる地方の論客は、独自外交に熱心なアジア通でもある。

 1994年に10カ国の自治体トップが集うアジア九州地域交流サミットの初会合を地元で開催。人材育成へ学生の半数を留学生が占める立命館アジア太平洋大学を別府市に誘致した。今年に入ってからも、大分・上海間の航空定期便を実現するなど、自ら掲げた理念「ローカルにしてグローバル」の実現へ動き回る。

 一村一品運動は中国やマレーシアなどで地域振興の手法として導入されており、各国から招かれる機会も多い。79年から現職。78歳。


1924年3月12日、大分県大分市生まれ。東京大学法学部卒業(1949年)後、商工省(現・経済産業省)入省。産業公害、石油計画、電子政策の各課長を歴任。電子工業課課長補佐、電子政策課長(初代)時代にはIBMなど海外コンピューターメーカーの進出に対抗して、国策会社の設立や企業再編に奔走。国産コンピューター産業の基礎を築く。さらに情報処理振興法制定を担当、ソフトウエア産業の育成にも尽力した。1975年、当時の大分県知事に請われ、国土庁長官官房審議官から副知事として郷里に帰る。1979年大分県知事初当選。現在6期目。1991年には九州地方知事会長に就任。
就任早々、市町村長によびかけ、「一村一品運動」を提唱。この運動は海外からも注目を浴び、中国の上海市では「一廠一品、一街一品」、武漢市では「一村一宝」、フィリピンでは「ワン バランガイワン プロダクト」、マレーシアでは「1K1P(サトカンポン サトプロダク)」など、一村一品運動を地域づくりの手法として導入している。1994年10月21日「アジアの活性化と共生」をテーマに日本を含む10カ国、21地域の自治体の首長、議員、地域リーダーが出席し、別府市で第1回アジア九州地域交流サミットを開催。第2回以後、フィリピンのマニラ市、福岡市、マレーシア・ケダ州、那覇市、中国の南京市、別府市と回を重ね、ことしはカンボジアで開催予定。一村一品運動を通じ、地域経済に貢献した業績で1995年に「アジアのノーベル賞」と呼ばれるラモン・マグサイサイ賞を受賞。さらにアジア太平洋地域の人材養成をめざす立命館アジア太平洋大学を別府市に誘致、1999年4月、開学した。

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