市場経済導入に尽力
地方の県知事や首都ビエンチャンの市長を経て、1996年に一党独裁を続けるラオス人民革命党の政治局員、副首相に就任し、経済再建に取り組んできた実務派。現在も市場経済システム導入に力を注ぐ。
99年からは財務相を兼務した。アジア経済危機によって深刻になった通貨下落やインフレを収拾したことが評価され、昨年3月、経済運営に不安のあったシサワット氏から首相の座を引き継いだ。
97年、市場統合をめざす東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟したことから、経済関連の法整備が急務となっている。
日本との関係は良好で、タイと結ぶ「第二メコン国際橋」建設のため、40億円の円借款受け入れを決めたばかり。今回の訪日で、政府開発援助(ODA)を削減する方針の日本に対し、さらなる支援を訴えるとみられる。
南部サバナケット県生まれ。軍人出身で、実直な性格で知られる。党内の序列は6位。64歳。