貧困・汚職の根絶に力
英国を訪れた今年1月、サッチャー元首相と会談。メディアは「東西の『鉄の女』が顔をそろえた」と評した。
2001年1月、不正蓄財疑惑を追及されたエストラダ前大統領の退陣をうけて副大統領から昇格。マルコス失脚をほうふつとさせる劇的な政権交代だった。
混乱の幕開けから1年、アロヨ政権は安定感を増している。貧困の解消や汚職の追放を目指し改革を断行。米景気後退でアジア経済が低迷する中、昨年は3.4%の成長率を確保した。
元大統領を父親にもつ名門の出身。財界からの信頼が厚い半面、エリート色の濃さを庶民に敬遠される一面もある。2004年の大統領選をにらみ、貧困地域に自ら足を運ぶなど、支持層の拡大をめざす。
昨年9月、米同時テロの直後に訪日し、日本重視を印象づけた。弁護士のホセ・ミゲル・アロヨ氏との間に二男一女。55歳。