「アジアの未来」
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日経アジア賞
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22日の概要
リー・クアンユー氏
シンガポール上級相

 ビジネス文化に強み

 中国は競争相手でありパートナーだ。日本、韓国、台湾にとっては今後15−20年は廉価な生産基地と巨大な市場を提供するパートナーだが、20−30年後は中国が生産技術を身につけ競争相手になる。東南アジアにとっては第1段階は外国の直接投資を巡る競争相手で、第2段階では中国に中間財を提供するパートナーになる。

 日本は研究開発やハイテクの優位を維持するため、起業家やベンチャーキャピタルを育てないといけない。中国が追いつくには30−50年かかるだろうが、50年後は世界の姿はすっかり変わっているだろう。

 中国は「世界に追いつこう」と国内は一致しており、重大な間違いがない限り、国内の内乱や不安定化はないだろう。

 1993−94年にシンガポールが蘇州に工業団地を造った時、中国のビジネス文化はかなり違うことを学んだ。中国の仕事のやり方は法律、契約より人間関係に根差している。目に見えない要素は今後も強力であり続けるだろう。

 日本の将来は軍事力ではなく、米国、日本、アジア、中国のバランスにかかわっている。敵対的な考えは必要ない。

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