「アジアの未来」
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アジアの未来
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日経アジア賞
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22日の概要
ドロジャトン・クンチョロジャクティ氏
インドネシア調整相

 民主・改革、未来築く

 インドネシアでは1998年、経済危機が深刻化するなかで独裁政権を約30年間率いたスハルト大統領が退陣し、政治・経済の抜本的な改革が始まった。いまでは地域で最も自由で民主的な国になった。民主主義はアジアの未来を形成する大きな要素の一つだ。

 インドネシアには300以上の民族と600種類の言語、様々な宗教の信者が存在する。このように多様な国家に独裁は不向きだ。国内総生産(GDP)に比べて貿易の規模が小さいのはスハルト政権が市場経済をゆがめたためだ。

 改革を通じて各種補助金を廃止し、国有企業の改革も進行中だ。スハルト政権は強固な中央集権体制を築き、すべては中央政府が決めた。スハルト退陣後は地方分権を進めた。今後は州ごとに外国からの投資獲得を目指すようになるだろう。法制度の見直しと整備にも力を入れている。

 改革の最大の目的はインドネシア経済の競争力を高めることだ。グローバル化の進展は不可避で、これに順応し前進するほかに選択肢はない。

 経済成長率は昨年までの2年間で平均4%に回復し、ジャカルタ証券取引所の株価も上昇した。昨年7月に就任したメガワティ大統領は短期間に多くの改革を実行した。東南アジア諸国の中で影響力を維持するためにも改革の継続は不可欠だ。

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