規制撤廃でサービス育成
私が会長を務めている東京スター銀行は米国の投資ファンドが買収し、新たに営業を始めた。日本は厳しい経済状況にあるが、本当に構造改革が成し遂げられれば、未来は明るい。そう信じているからこそ米国の投資家は日本に投資している。
労働集約的な産業が海外にシフトするのは自然で、高付加価値産業の育成が重要だ。金融や流通など規制で保護されてきたサービス業で競争力のある産業を育て、空洞化の穴を埋めるべきだ。
日本の不良債権問題の解決は市場に委ねられなければならない。まず銀行が不良資産を処分、その上で政府が銀行の財務を健全化する政策を導入すべきだ。政府や経営者が好む「ソフトランディング(軟着陸)」ではなく根本的な改革が不可欠。真に競争力のある経済の実現には、規制の緩和でなく撤廃が重要だ。
日本経済を活性化させるために、実績をあげた人には報酬で報いる制度を確立しなければならない。若い世代にチャンスとやる気を与えれば日本はよみがるはずだ。