中国は巨大な人口を抱え、道路など経済的基盤も整備されているが、物流などソフト面に投資余地がある。東南アジアの投資は中国に向かっているが、中国が豊かになることは東南アジアにも有利だ。

　日本企業は中国が豊かになることを恐れてはいけない。中国が豊かになって一番恩恵を受けるのは日本だ。米国が豊かになって日本も豊かになったのと同じ。中国国民の２割が米国並みの所得に達すれば世界でも大きなパイになる。中国を生産基地としてしか見ないのは日本にとって損失だ。

　ＷＴＯ加盟により中国は資金を吸収し、日米欧と並ぶ世界の大市場になるだろう。中国の中小企業は大市場を背景に発展する。

　政治的混乱が起きる感じはまったくない。北京オリンピック開催までの期間は必ず政権が安定しているだろう。チャロン・ポカパン（ＣＰ）グループは40億ﾄﾞﾙ以上の対中投資をしたが、将来を確信している。