「アジアの未来」
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日経アジア賞
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北城 恪太郎氏
経済同友会 代表幹事
日本アイ・ビー・エム 会長

ベンチャー育成に熱意

 日本IBM会長で、経済界を代表する国際派の一人。構造改革の必要性を訴え続け、医療、教育、環境、エネルギー分野などの規制改革を強く求める。社会保障制度改革や道路公団改革、郵政民営化問題などでも積極的な発言を続けている。

 慶大工学部出身で技術に明るく、30代半ばまではシステムエンジニアを務めた。1993年、最年少役員のまま40代で日本IBM社長に就くと、パソコンの登場で業績不振だった同社の再建に力をふるった。

 国際的な経験も豊富。米カリフォルニア大大学院修士課程を修了し、米IBM本社では会長補佐を務めた。アジア・オセアニアの19カ国を統括するIBMアジア・パシフィックのプレジデントを務めた経歴も。欧米に限らず、アジアにも多彩な人脈を持つ。

 代表幹事の就任時には「新事業創造立国」を旗印に掲げ、ベンチャー企業の育成にも力を入れる。「中国もインドも起業が活発だが、日本は起業しにくい。雇用を生む新産業を作り出すのが大事。ベンチャーが育つ日本にしたい」

 趣味は園芸。明るく飾らない人柄で、好きな言葉は「自由闊達(かったつ)」。59歳。



1944年4月21日生まれ
■学歴
1967年 慶應義塾大学工学部卒業
1972年 カリフォルニア大学大学院(バークレー校) 修士課程修了
■略歴
■ IBM社歴:
 1967年、日本アイ・ビー・エム株式会社入社。
 1983年、米国ニューヨーク州アーモンクにあるIBMコーポレーション本社で会長補佐を務める。ワールドワイドな視点、国際企業経営の中枢におけるマネジメント手法などを学ぶ。1986年、日本アイ・ビー・エム取締役に就任、その後、常務取締役、専務取締役、取締役副社長を経て、1993年、代表取締役社長に就任した。ハードからソフト/サービスへと大きな変革期にあったコンピュータ業界の流れに対応し、会社の事業/組織を再構築して、その後の同社の成長路線を確立した。1999年11月、IBMアジア・パシフィック プレジデントに就任。アジア・パシフィック(AP)地域19カ国を統括。同年12月、日本アイ・ビー・エム代表取締役会長に就任した。2003年3月、IBMアジア・パシフィック プレジデントを退任。
■ 経済同友会歴:
 1987年7月経済同友会に入会、94年から幹事を務め、2000年4月26日副代表幹事、2003年4月25日代表幹事に就任。
 委員会活動としては、90年度に地球環境委員会副委員長に就任以降、現代日本社会を考える委員会、企画部会、情報化社会を考える委員会、新産業基盤委員会、諮問委員会といった各委員会副委員長を歴任。その後、98年度新産業基盤委員会、99年度・00年度教育委員会、及び01年度企業経営委員会の委員長に就任。02年度(本年度)は、本会活動の柱の一つである「市場の進化と企業競争力の強化」担当で、「企業経営委員会」「経済法制委員会」、そして「市場の進化と21世紀の企業」研究会の各委員会が所管。特に、98年度に新産業基盤委員会の委員長を務め、ベンチャー企業育成の重要性を強く指摘され、エンジェル税制の拡充策などの提言取りまとめに貢献した。
 また、99年度・00年度は教育委員会委員長として、提言「学校と企業の一層の相互交流を目指して:企業経営者による教育現場への積極的な参画」を発表すると同時に、経営者が行動することを目的とした「学校と企業・経営者の交流活動」プロジェクトの発足にリーダーシップを発揮した。当プロジェクトの下で、発足後の99年5月から02年11月の約3年半の間に、延べ452人の経済同友会会員である経営者が、199件の中学や高校の学生、教師、PTAを対象とした授業・講演会などに参加している。
さらに、企業経営委員長としては、02年(本年)7月に、提言「企業競争力の基盤強化を目指したコーポレート・ガバナンス改革」を取りまとめ、コーポレート・ガバナンスの重要性を改めて指摘するとともに、改革の具体的選択肢と手順を示した。

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