「アジアの未来」
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日経アジア賞
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3日の概要
ハワード・H・ベーカー氏
米駐日大使

 FTA網の構築を支持

 我々は技術的にも文化的にも、大きな変化の時代に生きている。アジアでの地域的統合は多くの点ですでに進んでおり、そのエンジンは経済だ。アジアではFTAの網を張り巡らせる動きが始まっており、これを完全に支持する。

 アジアでの地域統合の動きは他の地域に比べて遅れたかもしれないが、米同時テロ後の世界をにらんで安全保障強化を狙った地域統合の動きもあり歓迎すべきことだ。

 アジアが共通の基盤を築くには、文化的な違いを統合するといった、乗り越えなくてはならない障害がある。世界的なテロの脅威が存在する中で、我々は危険な隣人と共に住み、北(朝鮮)からの核の脅威は我々みなに影を落としている。

 ブッシュ大統領が北朝鮮に対して敵対的な意図を持っていることはない。米政府は平和的な解決を望んでいるが、いま北朝鮮がそれに応える時がきたと思う。

 一つの中国を支持する米国の立場に変化はない。中国と台湾との間に紛争が起きる可能性は5年前に比べて低くなった。経済関係が深まり、(利害を)共有する部分が増えたからだ。

 イラクに新たな暫定政権が樹立されたことは重要だ。自立できるまでイラクを守ってほしいという同国のアラウィ首相の呼び掛けに国際社会が応えることを期待する。

[6月4日/日本経済新聞]

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