石器の発明から約300万年。人類は強大な肉食動物に道具と知恵で対抗し、生態系の頂点に立ちました。46億年の地球史の最新区分に、人類の時代を意味する「人新世」を設ける議論も進んでいます。テクノロジーは指数関数的に進化して人類に繁栄をもたらした一方で、人工知能(AI)が核戦争と同様に人類を将来絶滅させるリスクを指摘する声もあります。人知をしのぐ技術とどう向き合えばいいのでしょうか。
2056年に1億人を割り込む日本の総人口。2008年の1億2808万人をピークに、減少局面に入っています。医療、介護、産業、企業、教育、防衛、労働......それぞれの分野や業界に、人口減少と少子高齢化の波は大きく影響していきます。どんな備えや制度の再設計が求められ、どんなイノベーションが要るのでしょうか。人口が急減するニッポンの未来図とよき未来への処方箋を考える責務が私たちにはあります。次世代のために。
第2次世界大戦終結から約80年。世界は国連などの戦後体制を築き、安定と繁栄を享受してきました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻などを経て、限界と矛盾があらわになっています。変化の中心は覇権を争う米国と中国だけではありません。グローバルサウスと呼ばれる新興勢も台頭し、国際社会の極は揺れ動きます。従来の常識が覆り、世界秩序が塗り替わる時代に私たちは生きています。
国民や企業のお金が預金を通じて国債に向かうデフレ下の資金構造を続けていては未来を描けません。成長の果実を国民全体が実感できる経済にシフトする必要があります。そのために欠けているパーツは何か。企業はどのようにすればもっと富を生めるのか。金融の知識は十分か。「貯蓄から投資」を進めるにあたり、考えなければいけないことがたくさんあります。