「アジアの未来」
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アジアの未来
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日経アジア賞
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スパチャイ・パニチャパック氏
前タイ副首相兼商業相、次期WTO事務局長

自由貿易を提唱、議長役にも定評

 2002年9月に世界貿易機関(WTO)事務局長に就任する。タイのチュアン前政権では副首相兼商業相として経済政策の取りまとめ役を務めたが、今年1月の総選挙には出馬せず政治の一線から退いた。来年からの重責に向け準備している。

 持論は自由貿易によるアジア経済の活性化だ。2000年11月にシンガポールで開催した東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議では、日本、中国、韓国と東南アジア地域を統合した自由貿易地域づくりを提唱、壮大な構想に各国首脳からは賛意が寄せられた。

 国際会議での議長としての手際の良さにも定評がある。2000年2月のバンコクでの国連貿易開発会議(UNCTAD)総会などでは、議長として利害が対立する加盟国の意見を巧みに裁いた。

 タイ中銀の奨学生としてオランダのエラスムス大学で博士号取得。英ケンブリッジ大学で客員フェローとして経済学を学んだ。タイ中銀幹部やタイ軍人銀行頭取なども務めた。55歳。

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