「創造と挑戦」で新たな海外戦略
1993年から2000年まで松下電器産業の社長を務め、2000年6月に会長に就任した。99年5月から経団連副会長をしている。社長時代には「創造と挑戦」を旗印に、家電不況下で厳しい環境にあった同社の経営に息を吹き込んだ。
松下グループは3年間の経営計画「創生二十一計画」が終了する2003年度に連結売上高9兆円の目標を掲げている。2000年度比約1兆4000億円増の販売目標のうち約1兆円は海外分。海外部門を「成長のエンジン」と位置づけ、中国や東南アジアなどで携帯電話、半導体・電子部品の販路拡大を狙う。
「21世紀のアジアのキーワードはゆるやかな連携と協力」が持論。ASEANに日中韓を加えた「ASEAN+3」で地域間協力を進め、世界全体でも地域と地域が連携する姿を思い描く。ただ貿易の自由化を進めるだけでなく、環境保護なども考慮した多面的な協力を説く。関西学院大商卒、66歳。
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