「アジアの未来」
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アジアの未来
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日経アジア賞
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マハティール・ビン・モハマド氏
マレーシア首相

指導力健在、ITにも意欲

 今年7月で首相就任から丸20年を迎え、東南アジア諸国の現職指導者としては最長の政権を誇る。1997年にタイで始まった通貨危機が翌年マレーシアに飛び火すると、同年9月に為替の対ドル固定制と株売却代金の外国送金禁止を柱とする資本取引規制を導入し世界を驚かせた。当時は「自由経済に反する政策」との批判が多かったが、順調な経済回復で評価を高めた。

 2020年までに先進国の仲間入りを目指す「ビジョン2020」の旗を振り、国民自動車メーカー「プロトン」を創設するなど国民のプライドを高める構想を次々と打ち出してきた。首都クアラルンプールの南部に大容量ネットワークを張り巡らした電脳都市を建設する「マルチメディア・スーパー・コリドー計画」など、情報技術(IT)を生かした国づくりにも意欲的だ。

 通貨危機直後の政治的混乱も収まり、昨年、アブドラ副首相を与党ナンバー2の地位に据えた。最近は「(2004年末までの)現任期が最後になるだろう」と権限委譲を示唆するような発言もしている。

 ただ、国民の間には強烈なカリスマ性で国を指導してきた首相に代わる人材がいるのか、と不安視する声もある。マラヤ大(現シンガポール大)医学部卒。75歳。

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