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 地域統合は開かれたものに――スパチャイ次期WTO事務局長 

スパチャイ・パニチャパク次期WTO事務局長
 スパチャイ・パニチャパク次期WTO事務局長は8日講演し、「アジアも含め世界各国で地域的な自由貿易地域・ブロックを形成しようという動きがある」と指摘したうえで、こうした地域統合が「世界貿易機関(WTO)の基本方針に適合している必要がある。農業など最も議論のある分野を含むすべてのモノ・サービスを対象とすべきであるし、非加盟国に対しても開かれた統合であるべきだ」と語った。

 スパチャイ氏は「97年のアジア経済危機では、危機に見舞われた国は自国のことで手一杯で、アジア地域間での支援はそれほど有効に機能しなかった」と振り返り、新しいアジア地域の自由貿易圏構想実現のために4つの方向性を提案。まず、東南アジアだけでなく、中国、韓国、日本、さらにインド、豪州、ニュージーランドへと地域を拡大することが必要だと述べた。

 第2にアジア通貨基金(AMF)につながる流動性のある基金の創設を実現すべきだと主張。第3に貿易、通貨だけでなく投資、開発までも含めた全面的な融合につなげるべきだとし、最後に「(シンガポール周辺を中心にした)成長の三角地帯」やメコン流域の地域協力なども、大きな枠組みの中に取り組んでいくことが大切だと強調した。

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