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 不良債権減少テンポ満足ゆかぬ――柳沢金融担当相 

 柳沢伯夫金融担当相は7日午後、国際交流会議「アジアの未来」で、主要大手16行の2001年3月期決算を受け、「不良債権残高は減少しているが減少テンポは満足するものを見せていない」と語った。不良債権残高の減少率は、その前の期の10.8%から前期は5.2%に低下しており、期待した速度で不良債権残高が減っていないとの見方を強調した。

 米国の証券会社によるアナリストリポートで、日本の不良債権残高について全国ベースで60兆円、大手銀行では20兆円という見方が大勢であることを紹介。日本の融資はプロジェクトファイナンスが一般的な米国とは異なるが、こうしたリポートは「米国と同じことが前提になっている」と説明した。日本では、融資の返済財源を会社全体の事業から生みだしていることに触れ、不良債権を金融機関が隠しているとの批判に対して「そんなに簡単ではない」と反論した。

 不良債権処理に向け、金融機関に公的資金を再注入することに金融相が消極的なのは、失敗を認めたくないからとの見方については、「(失敗を認めることは)日本の金融を立て直すことに比べたら小さなこと」と語り、こうした見方に反論した。

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