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シアゾン前比外相 |
フィリピンのドミンゴ・シアゾン前外相は7日の講演で、「米中の軍用機衝突事故は我々が安全保障問題に全力で取り組まなければならないことを改めて示した」と指摘。「米国が常に東アジアに存在し続けることは安全保障上、必要不可欠だった。米が日本との協力に従来以上に力点を置いていることは歓迎できる」と述べ、日米関係の強化への期待を示した。
シアゾン氏は中国とアジア地域の関係について「中国の冒険主義は地域不安をもたらす。一方で、国際ルールに従う協力的な中国は途方もないプラスの潜在力を持つ側面もある」と述べ、アジア諸国・地域として、中国との関係への配慮が必要との認識を示した。
米中関係については「相違点はあるものの、安定した関係が双方の国益にかなう。ブッシュ大統領訪中で対話を通じた問題の明確化に取り組んでくれることを期待している」と語った。
日本に対しては「集団安全保障でもっと大きな役割を担うべきだ。その決断は日本にゆだねられている」と述べた。
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