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講演するマジド・パラマディナ・ムルヤ大学学長
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インドネシアのパラマディナ・ムルヤ大学のヌルホリス・マジド学長は7日、国際会議「アジアの未来」(日本経済新聞社)で講演し、同国のワヒド大統領について「他人からの批判を受け入れない態度を続ければ、2004年までの任期を全うすることは難しいだろう」と語った。
同氏は、ワヒド大統領が同国の伝統的なコミュニティーであるイスラム団体の指導者であることから、政治手法が「非常に封建的、家父長的で、批判を受けることに慣れていない」と指摘。「反対意見をいう人はすべ敵と見なす」と述べ、長官人事などで国家警察と対立していることを厳しく非難した。
国内の社会的な混乱については、1998年スハルト元大統領の辞任前に起きたジャカルタ暴動の時期と比較し、「学生は国内の構造的な問題に対する解決策を探っており、以前のような暴動が起こることはない」と強調した。
同氏はまた、インドネシアが民主的に成熟した国家に生まれ変わるための試行錯誤を続けている途上であり、「強力な近代国家になる方向へと向かっている」との見方を示した。
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