極東研究の権威、的確で鋭い視点
米国の極東問題研究の権威。米カリフォルニア大バークレー校で50年以上も政治学を教えており、同校の極東研究所(1978年設立)を米国有数のアジア研究機関に育て上げた。教え子からは緒方貞子・国連難民高等弁務官や宋楚瑜・前台湾省長ら著名な人材を多数輩出したことでも知られる。
日本とのかかわりは、太平洋戦争のぼっ発直後、米軍の指示でドナルド・キーン氏らとともにコロラド大学ボルダー校に集められ、日本語を学んだのが始まりだ。バークレー校では綿密なフィールドワークに基づいた手法で評価を高め、歴代大統領からアジア情勢の説明を請われる存在になった。
「トウ小平後」の中国についてネオ(新)・ナショナリズム台頭を早くから指摘するなど視点の的確さでは定評がある。現場を重視する研究姿勢は今も変わっておらず、昨年だけでアジアを10回近く訪れた。カンザス州出身、80歳。
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