実証的な手法で現代中国を研究
現代中国研究の若手リーダーの1人。現実の政治の動きを丁寧に追い、インタビューと公開・非公開の資料の綿密な調査に基づいて分析する。その実証的な研究手法とバランス感覚で定評がある。東アジアの国際関係にも詳しく、今年1月に報告を出した首相の私的諮問機関の「21世紀日本の構想」懇談会では、分科会メンバーに選ばれ、日中関係や東アジアの安全保障などの論議に参加した。
慶大大学院を卒業し、講師を務めた後、恩師の石川忠雄・前慶大塾長の勧めで、米ハーバード大の客員研究員に。米国から中国を見ることで客観的な分析に磨きをかけた。北京大学などでも研究生活を送り、交友関係は幅広い。
中国の政治改革が長年のテーマ。最近は、中国経済のグローバル化を促す世界貿易機関(WTO)への加盟が実現した場合、政治の民主化、法の支配、透明性の向上などにどう影響するかに注目している。46歳。
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