第6回　アジアの未来

速報ニュース

アジア共通通貨で対話の可能性――シアゾン比外相

「アジア再生へのシナリオ」をテーマに討論するパネリストたち

　フィリピンのドミンゴ・シアゾン外相は９日昼、都内のホテルで第６回国際交流会議「アジアの未来」（日本経済新聞社主催）に出席し、聴衆からアジア地域の安全保障について質問を受け「（アジア各国の）政治家が頻繁に会う必要がある」と語り、経済閣僚を中心に対話の場を生かした外交の必要性を訴えた。東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）に日本、韓国、中国を加えた話し合いですでに協力に関する意思が確認されている点に触れ、「２、３年もすると東アジアの自由貿易圏や共同通貨の話もするようになるだろう」との見通しを語った。
　シアゾン外相は外交を通じた政治家による対話を通じて、平和的な問題解決も模索できるとの認識を示した。この点にはミャンマーのデービッド・オリバー・エイベル国家平和発展評議会議長担当大臣も賛意を示し、ベトナムのブー・コアン貿易相は「地域主義もグローバル化の一部」と語ってアジア地域の連携が必ずしも排外的なものではないとの認識を示した。