政策に鋭い提言、世界に広い人脈
マレーシアを代表する知識人の1人。同国が1998年9月に通貨危機対策として資本取引規制、為替の対ドル固定制を導入した際にも、意思決定のプロセスに深くかかわったと言われている。
72年にマレーシアの英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」に入社、グループの編集責任者を務めた。84年からマレーシア戦略国際問題研究所(ISIS)の所長に転じ、97年に同研究所の会長兼最高経営責任者(CEO)に就任した。ISISは政府の委託研究のほか政策面で提言しており、その代表者として東南アジア諸国内での発言に影響力を持つ。
ASEANの経済協力統合事務局の責任者を兼務した経験もあり、幅広い人脈を持つ。アジアの視点から経済や安全保障を論じる姿勢に支持者が多い。67年英ロンドン・スクール・オブ・エコノミックス修了、72年同スクールで政治科学・国際関係論の博士号取得。55歳。
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