歴代の韓国外相の中でも有数の知日派として知られる。1993年から駐日大使を務めた後、94年から96年にかけて金泳三大統領のもとで外相を経験。

　外相時代は対朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）政策で調整が求められる一方、歴史認識や竹島（韓国名・独島）問題を巡って日韓の間には摩擦が絶えなかった時期でもあったが、韓国の国益を重視する立場から対日関係の重要性を説いてきた。

　58年に外務省に入省してから、アジア局長を経験するなど日本関係の部署が多かったが、ニューヨーク総領事や初代の駐ソ連大使なども歴任。政府傘下の外交安保研究院で院長も務め幅広い識見と経験を持つ外交安保の専門家として有名である。90年代初めに行われた南北会談に参画した経験がある。

　97年から東国大教授で同大日本学研究所長も兼務。出身は北朝鮮の咸鏡北道明川。ソウル大法卒、68歳。