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キーノートスピーチ
安全性確保、官民一体で――攻撃や地域格差 対応を
李 容 m氏李 容 m氏
KT社長(韓国)
 現在、韓国のブロードバンド(高速大容量)通信の利用世帯数は約1100万で、世帯普及率は約7割と世界最高水準に達した。ブロードバンド通信網の構築は今年がピークになるだろう。こうした発展は公共および民間分野で様々な積極的な政策が実行された成果と言える。

 ブロードバンドが普及した結果、韓国ではいわゆる「ネチズン」(ネット市民)が誕生した。ワールドカップでは500万人が街頭で韓国チームを応援。昨年の大統領選挙ではオンラインで大統領候補を支援する動きが広がった。ネットバンキングの利用者も1700万人に達し、今後さらに増えると考えられている。

 ブロードバンドの成長が安定軌道に乗る中、今後、様々な技術やサービスの融合が予想される。例えばノートパソコンや携帯情報端末(PDA)を使い外出先でも高速ネット接続が可能な無線LAN(構内情報通信網)。KTでは今年末までに150万人の利用者獲得を見込んでいる。パソコンや家電製品など家庭にある様々な機器を結ぶホームネットワークサービスも有望分野だ。

 デジタル経済は単に商業体制や社会体制をオンラインで結ぶだけでなく、商業や社会を抜本的に変え、人と人との結びつきや相互作用について新しいモデルと構造を提示する。収益源を生み出すビジネスチャンスも多様化しており、企業はこの流れに注目している。

 一方、世界全体に目を向けると、やはり多くの専門家がネットの爆発的な普及を予測している。世界のネット人口は1997年から2002年までの間に1億4000万人から6億5000万人と5倍に増えた。今後5年間で世界人口の6割、40億人がネットで結ばれる見通しだ。

 ただこうした流れの中でデジタル社会の問題点も明確になってきた。

 1つはセキュリティー、つまり安全性の問題だ。今年1月、韓国はワーム性ウイルスの攻撃を受けネットが3時間も停止した。日米でも同じような問題に直面した。今回の事件は安全面でいかに国際協力が重要であるかを如実に物語っている。

 企業サイドでは安全対策に向けた新製品の開発が求められている。短期的には不測の事態に対応できる研究計画を進める一方、長期的には事業者間で協調関係を構築し、サイバー攻撃やテロに対する防衛法を導入する必要があると考える。今後ネットがさらに普及するのに伴い、ネットのぜい弱性は非常に重要なテーマになる。

 未成年者にとって有害なコンテンツ(情報の内容)も問題だ。韓国の2600万人のネット利用者のうち3割に当たる約870万人は未成年者。これは未成年者全体の9割に相当する。実際にネットを利用している未成年者のうち7割が暴力的なサイトを、3割弱がアダルトサイトを訪問しているという数字も出ている。

 情報化の地域格差を意味するデジタルデバイドに関しては政府の支援が不可欠だ。地方だけが情報化の流れに取り残されないよう、官民が一丸となって有益な解決法を考え出すことが重要である。デジタル世代においては、官民のパートナーシップがますます求められる。

[3月31日/日本経済新聞]
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