
| 日本経済新聞社・日経産業消費研究所は12月15日、東京・日本橋の日経茅場町別館地下大会議室で日経消費経済セミナーを開催した。ケンコーコム社長の後藤玄利氏が「売れる健康食品とネット通販の役割」と題して“ヒット商品の需要を的確に予測”や“利便性向上が成長のカギ”について講演した。 (詳細は2月13日発行の「日経新製品ウォッチャー21号」に) |
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| ケンコーコム社長 後藤 玄利氏 (ごとう・げんり) 1967年2月 大分県生まれ(80年の歴史を持つ地場の製薬会社の創業家に生まれる)。 1989年3月 東京大学教養学部基礎科学科卒業。1989年4月 アンダーセンコンサルティング入社。同社の戦略コンサルティンググループ設立メンバー。1994年5月 アンダーセンコンサルティング退社 。 1994年5月 うすき製薬株式会社に取締役として入社 。 1994年11月 株式会社ヘルシーネット(現ケンコーコム株式会社)を設立。代表取締役に就任。 1997年7月 うすき製薬株式会社代表取締役に就任(2001年8月より取締役) 2000年5月 ケンコーコムを立ち上げ 2004年6月に東証マザーズ上場 |
講演 売れる健康食品とネット通販の役割
| ケンコーコム社長 後藤 玄利氏 |
■ヒット商品の需要を的確に予測インターネットを使うと、リアルタイムでお客さまのニーズが見えてくる。健康食品は、メーカーがマスコミとタイアップして仕掛けることが少なくない。当社にも仕入先から、「こういうテレビ番組の企画があるので売れますよ」という案内がくる。しかし、そのなかで本当に大ヒットするのは1割もない。我々は本当の需要がどれくらいあるかを読める履歴をデータベースに持っている。ヒットの気配が出てきたら、アクセス数を過去のグラフと重ね合わせておおよその需要を予測できる。番組終了後1時間くらいの間で可能だ。POS利用のドラックストアでは、売り切ってしまうと、その後の潜在需要は分からない。 我々は5万7000品目の商品を扱っているが、在庫は20日分くらいにすぎない。我々の出荷センターは大手の薬系の卸と日用雑貨の卸のすぐ近くにあって、注文が入ったらすぐに持ってきてもらえるからだ。商品数で39.1%、仕入額で48.5%になる。NB(ナショナルブランド)商品以外は委託の形で我々の倉庫に商品を置いていただき、実際に売れた時点で仕入れに計上する。買い取りは全体の20%くらいだ。 当社のお客さまのプロフィルは、男性47%、女性53%。平均年齢は男性40.8歳、女性36.3歳だ。20代後半〜40代の女性と30〜40代の男性が平均的なお客様だ。当社サイトへの来訪者は第1四半期で960万人、現在は1000万人を超える。購入者は14万人で、その3分の1がリピーターだ。自社サイトのほか、楽天、ヤフーショッピング、あとモバイルにも出している。売り上げ構成は自社サイトが70〜75%になる。 ■利便性向上が成長のカギ 健康関連の市場規模は、ドラッグストアだけでも2.5兆円ある。健康食品は1兆円くらいだ。少子高齢化でニーズは高まり、さらに大きくなるだろう。e-コマースが占める割合は、経済産業省のリポートでは4.1%となっていたが、ちょっと大きい印象がある。しかし、2%を超える水準にはあるだろう。年間の伸び率は40%にもなるので、市場での存在感はさらに高まりそうだ。 成長を実現するには基本的に、消費者の利便性を高めていくことがポイントになる。具体的には豊富な品ぞろえ、顧客サービスの向上、価格およびコスト競争力の向上の3つだ。05年度は6万点の品ぞろえを目指している。健康に関するあらゆる商品がワンストップで買える状況をつくりたい。 最も難しいのが顧客サービスの向上だ。仕入先は1000社以上あって、毎日3000件程度を出荷している。これを迅速に、正確にこなす運営方法の構築に課題が多い。 お客さんからみると、ケンコーコムを使うと、今まで以上にいろいろな情報が入る。自分がどんな商品を購入してきたかが分かり、ケンコーコムからも商品の推奨がある。必要に応じて、メールで自分の健康を親身になって考えてもらえる。そんな購買体験を持ってもらえることが重要だ。 お客さんにしてみれば、価格は安いに越したことはない。それには裏付けとなるコスト競争力をつけていく必要がある。我々はドラッグストアのように店を構えるための土地や建物はいらないし、各店に薬剤師や店員を置く必要もない。しかし、お客さんに商品を届けるために宅配便を使わなければならない。このコストが付いて回る。ドラッグストアは現金決済だが、我々はカードや代金引き替えになるので、その手数料もかかる。我々は、出荷と顧客サービスを1カ所で集中的に運営してメリットを出そうとしている。 e-コマースの強い点は、従来の流通チャネルでは届けらなかったお客さんに商品を提供できる点だ。また、こちらから情報を押し出さなくても、お客さんの方からやってくる。お客さんは自分で欲しいものを探す。ほとんどコストをかけずに、お客さんを確保することができる。検索エンジン経由の場合、05年11月は5万260種類のキーワードで当社のサイトにお客さんが訪れた。つまり、ニッチのワードの積み上げで成り立っている。 健康市場はニッチ市場の集合体だ。各セグメント(商品分野)に対して、マーケティングしていきたい。健康食品は大ヒット商品がないが、セグメントごとにみると売り上げは増えている。 |