2018.02.23 ボーン・上田賞 本社太田泰彦記者に

国際報道を通じ国際理解の促進に貢献した日本のジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」の2017年度受賞者に、本社論説委員兼編集委員(シンガポール駐在)の太田泰彦記者(57)が選ばれました。太田記者は1985年に日本経済新聞社に入社。科学技術部、産業部、国際部を経て94~98年にワシントン、2000~03年にフランクフルトに駐在しました。04年4月から現職で、15年4月からシンガポール駐在。日経の英字メディア「Nikkei Asian Review」(NAR)のコラムニストも兼務しています。

中国で習近平(シー・ジンピン)国家主席が積極的な対外政策を展開、米国でトランプ政権が誕生する中、アジア地域を幅広く複眼的に取材し、歴史的な新潮流の実態を探った点が評価されました。中国の広域経済圏構想「一帯一路」は単なる覇権主義ではなく周到に練られた情報戦略、産業・通商政策を含んだものだと指摘、周辺諸国への影響などを丹念に検証して報道。英文媒体への寄稿のほか国際会議で議論に参加するなど、世界に向け積極的に発信した点も認められました。