「アジアの未来」
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日経アジア賞
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国際交流会議「アジアの未来」が閉幕
 
 今回の国際交流会議のテーマは「アジア地域統合への序章」。中曽根元首相は「ASEANに比べ、東アジアの北東にある3カ国間の協力は弱い」と指摘。ASEAN首脳会議開催時に行っている日中韓の首脳会議を3カ国の首都で開催する仕組みを制度化するよう求めた。日中韓が域内統合に協力するための研究機関新設も提案した。

 続いて講演したマレーシアのマハティール前首相も「歴史の重荷を下ろし、現在と将来を考えていくことができれば、3カ国は(統合の)中核になることができる」と述べ賛同した。フィリピンのラモス元大統領も「地域の兄貴分である日中両国と統一された核兵器のない朝鮮半島の貢献を期待する」と述べ、東アジア共同体の実現に向けた3カ国が果たすべき役割の大きさを強調した。

 これに先立つ午前中の講演ではマレーシアのアブドラ首相、ベトナムのファン・バン・カイ首相らが講演し、域内経済の統合を目指す「東アジア共同体」構想がASEANと日中韓3カ国を軸に加速しつつあるとの認識を示した。

 アブドラ首相はアジア経済危機の再発防止に向け「域内の通貨統合の検討に着手しても早すぎることはない」とし、アジアの通貨安定に向けた共通の専門組織として「アジア通貨機関」の創設も提案した。

 カイ首相は域内に残る経済格差をなくすためにも「東アジア域内での労働力の秩序ある移動に向けて協力していかなければならない」と強調。教育、職業訓練、雇用促進などを目指す「東アジア人材開発・技術移転センター」創設を呼びかけた。

 会議は夕方にシンガポールのリー・クアンユー上級相、経済同友会の北城恪太郎代表幹事らによるてい談を行った後、閉幕した。

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 テーマ
 
アジア地域統合への序章
 東アジアの自由貿易地域実現など域内経済統合の可能性や日本の役割などについて討議。新世代に引き継ぐアジアの行方を探る。

 

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