女性編連載第1週のテーマは「自立ナデシコ」。ガーデニング(園芸)の専門家によると、ナデシコの花はかれんな印象ですが、性質は丈夫で、たおやかで強い日本女性のたとえとして使われる「ヤマトナデシコ」の語源にもなっています。その「ヤマトナデシコ」に自立心が加わったのが「自立ナデシコ」です。
第1回に取り上げたのは女性起業家たちです。1斤2600円のパンをネット販売している田中明子さん、好きな飲食店を紹介するメールマガジンを発行中の女性5人組「OL美食特捜隊」、映画配給会社を経営する篠原弘子さん。
起業家と言っても男性の場合とちょっと違います。登場人物たちは自分の好きなものにこだわり、自分の感性を信じ、自分(私)の想いを広げる「好感私想」の持ち主たちです。
田中さんは企業向けパソコン販売会社のOLでした。IT(情報技術)バブルがはじけ、会社はリストラに着手。田中さん自身は「居残り組」になりましたが、「残るも地獄」と予想した彼女は会社に見切りをつけ、こだわりのパン屋を開業しました。
OL美食特捜隊は「文化祭」の感覚。5人のうち1人は料理学校の先生ですが、残り4人は普通のOLで、仕事と趣味の特捜隊の二足のわらじを楽しんでいます。篠原さんは香港映画の魅力にとりつかれて、そのまま映画配給の世界に飛び込みました。
女性起業家たちは企業の規模を追求していません。マイクロビジネスと呼んだ方がふさわしいほど小粒です。永続性はなく、つかの間の存在のものも多いでしょう。でも、自分たちのニーズをそのまま企業化しているのが彼女たちの強みです。「売れるものがわからない」という既存大企業の嘆きとは無縁です。彼女たちは自分が欲しいもの、必要なものからビジネスを発想しているからです。自分の趣味をそのまま事業にする女性はOL、主婦を問わず、どんどん増えています。