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モーターショー一般公開始まる 小型コンセプトカーに注目

コンセプトカーはモーターショーの華(写真は22日の報道陣向け公開日の模様)
 第37回東京モーターショー(日本自動車工業会主催)の一般公開が25日スタートする。今回、日本のメーカーが特に力を入れているのが、“スモールカー”。各社が環境問題への対応を問われるなかで、小さい車体にハイブリッドや燃料電池といった新技術、情報技術(IT)の新たな応用法などをぎっしり詰め込んだ意欲的なコンセプトカーが目立つ。

▼「つながる」「集まる」1人乗り トヨタ「PM」

トヨタの「PM」 フォトギャラリーはこちら
 見ても楽しいしかけをふんだんに盛り込んだのが、トヨタ自動車の1人乗り電気自動車「PM」だ。戦闘機のコックピットのような繭(まゆ)型の車室部分に、車輪を四つつけたようなユニークな姿で、後輪に仕込んだ二つのモーターで走る。乗り降りする時には車室は起きた形だが、走る際には車室を寝かせて前後の車輪の間隔を広げ、走行安定性を増すようになっている。

 運転席にはハンドルやアクセル、ブレーキの代わりに2本の棒のようなコントローラーがある。これを前に倒すと加速し、後ろに引けばブレーキがかかり、左右に動かせば曲がる仕掛け。左右の車輪を別方向に動かし、その場でくるりと回ることもできる。

 1人乗りなのに、コンセプトとして「つながる」「集まる」をうたっているのは、PM同士で情報をやり取りする機能があるからだ。ドライバー同士でチャットできるのはもちろん、互いの場所を知らせたり、誰かの号令である場所に集まったりすることもできる。前方のPMに進む方向や速度を合わせる“自動操縦モード”もあるため、運転は先頭の車にまかせながら、何台もつながって走ることもできるなど、未来の仕掛けが満載だ。

▼“軽版”を2005年に発売 三菱自動車「i」
三菱の「i」 フォトギャラリーはこちら
 コンセプトカーながら、市販車に近い“完成度”と思えるのが、三菱自動車工業の「i」だ。スモールカーでは、室内の空間を広くしようと背の高い角ばったデザインにすることも多いが、それと対照的に隅から隅まで卵のような曲面で構成し、空気抵抗を小さくした。

 燃費を向上し、二酸化炭素の排出を抑えるため、軽量化にも気を配っている。車体の骨格はアルミの中空フレームにし、ドアなどの外板に樹脂を採用。排気量約1000ccの新エンジンも軽量化し、全体の重さを790キログラムに抑えた。停車時にエンジンを止めるアイドリングストップ機構なども組み込んで、3リットルのガソリンで100キロメートル走る“3リッターカー”の基準をクリアした。

 ダッシュボードの中央には、メモリーカードを内蔵したインフォメーション・キーを搭載。普通の鍵の役目のほか、自動料金収受システム(ETC)に利用したり、家で音楽をダウンロードしたりするなど、情報端末として使えるという。

 三菱は、こうしたコンセプトを受け継ぐ軽自動車を2005年末までに発売する予定だ。

▼燃料電池車もスモールサイズに 日産「エフィス」
日産の「エフィス」 フォトギャラリーはこちら
 全長3メートルの小さなボディーに燃料電池を載せたスモールカーが、日産自動車の「エフィス」だ。燃料である水素のタンクを後席の下に、燃料電池システム、リチウムイオン電池を床下にそれぞれ収めることで、大人3人と子供1人が楽に乗れる「3.5シーターコンセプト」(同社)を具体化した。また、一つのモーターで二つの車輪を別々に動かせる新型のモーターを採用。これを前後に2個つけ、走行状態に合わせて4つの車輪を別々に制御できるようにした。ボディーには、染色の技法で色をつけたアルミの外板を使っているほか、樹脂も多用して軽量化した。

 内装では、助手席側のダッシュボード部分が引き出せるようにしてあるのが特徴。1人乗りの時は前にせり出して飲み物や小物を置けるようになる一方、3人乗りの時にはそれを押しこんで助手席を前にスライドさせ、後席の足元に余裕を作る仕掛けだ。

▼ハイブリッドの“スポーツカー” ホンダ「IMAS」
ホンダの「IMAS」 フォトギャラリーはこちら
 エンジンを主な動力にし、必要に応じてモーターが補助するハイブリッドシステム、IMAを搭載した小型スポーツがホンダの「IMAS」だ。全体に丸みを帯びていながら、スポーツタイプらしいシャープな雰囲気を醸し出すデザインで、空気抵抗係数CD値は0.20と極めて低い。

 軽量化が難しいとされるハイブリッド車でありながら、カーボン複合材やアルミなどを使って重量を軽自動車並みの700キログラム(計算値)に抑え、1リットル当たり40キロメートル以上走る低燃費(同)を実現。環境とスポーツの両立を提案する。

 内装も凝っている。運転席と助手席の間にはむき出しのアルミフレームを配して自転車のロードレーサーのような雰囲気を演出し、ハンドルもF1のレースカーや旅客機の操縦かんを思わせる形にした。スピードメーターやナビゲーションモニターは透過式の薄型パネルで、ここに車載カメラで撮った横や後ろの様子を映して周囲を確認できる仕掛けも盛り込んだ。

▼買い物に行くのも楽な小型スポーツ マツダ「KUSABI」
マツダの「KUSABI」 フォトギャラリーはこちら
 西洋の甲冑(かっちゅう)のマスクを思わせるような前面のデザインと車体の四隅に大きく張り出したタイヤが精悍(せいかん)な雰囲気を漂わす小型スポーツカー。全長は3.8メートルなのに幅が1.8メートル近くあるが、運転の楽しさと扱いやすいサイズ、使い勝手のよさや経済性のバランスを考えた結果という。

 排気量約1300ccのエンジンはインタークーラー付きスーパーチャージャー(過給機)の効果で150馬力を絞り出す一方、アイドリングストップ機構も採用している。後部の荷室部分を覆うテールゲートのドアを二つに分け、左右に別々に開けることも、両方を一度にはね上げることもできるようにしたほか、後席に乗り込みやすいように前席の背もたれが内側に回転するようにするといった“小技”も散りばめている。

 トヨタの小型ハイブリッド車「プリウス」のヒットで、環境への負荷が小さいタイプの小型車への注目は高まる一方。各社は、機構が複雑で大きくなりがちなハイブリッド車、重い電池が必要な電気自動車、燃料電池車などの小型化を熱心に研究しており、今回のコンセプトカーからは、その成果の一端がうかがえる。

▼第37回 東京モーターショーの概要 
場  所 幕張メッセ(千葉市美浜区)
一般公開10月25日(土)〜11月5日(水)
開催時間平日 午前10時−午後7時、土・日・祝日 午前9時30分−午後7時
入 場 料大人:1200円 中学・高校生:600円 小学生以下:無料
(午後3時以降限定、大人:1000円 中学・高校生:500円 小学生以下:無料)

(ニュース編成部 古屋 絵美)


<関連リンク>
・クルマ:東京モーターショーついに開幕!
・C-Style:東京モーターショー2003スペシャルリポート
・ITビジネス&ニュース:進むクルマの情報化
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