日本経済新聞

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 企業の広告宣伝戦略を研究する小泉眞人教授が解説する「不況期における広告宣伝戦略」。第2回のテーマは「トップの役割と不況期に有効な広告」。トップは、不況期に合わせて広告戦略を再構築すべきと小泉教授。なぜなら不況期には、売り上げ増を期待するプロモーション広告ではなく、顧客や社会との絆を深めるようなコミュニケーション広告やリレーション広告が有効だからと指摘する。

日経バリュー|第2回  広告が持つ3つの役割

――企業の広告戦略には、経営トップの広告に対する理解度が大きく影響するといわれます。

小泉眞人氏

小泉 「不況だから、広告費を減らさざるを得ない」と考える経営者は多いと思います。その理由としてよく耳にするのが、「広告効果は数字で測りにくいから」というものです。ですが、本当にそうでしょうか。

 経営者が「効果がわからない」というのは、その企業が「広告に対する基本的な認識に欠ける上に、明確な広告戦略を持っていないから」だと私は考えています。これはある意味で、チェック機能の空洞化が起きているとも言えます。本来、広告戦略やコミュニケーション戦略は、企業全体のブランディングにたいへん重要な役割を演じているものです。それこそ、トップが積極的に関わっていくべき課題の1つなのです。今や企業全体の価値や評価に関わっているのが広告戦略なのですから、トップ自らがしっかりと広告に関わっていくべきなのです。

 確かに、昨今のような景気後退期には消費者は財布のヒモを締め、経営者が「いくら広告を打ってもなかなか売り上げが伸びない」と嘆くのは無理からぬところです。しかし、だから「広告を減らす」となるのは、広告が持つプロモーション(販売促進)効果だけに注目した狭い見方といえるでしょう。

――広告には、販売促進以外の役割があるということですね。

小泉 広告には3つの役割(構成要素)があります。【1】プロモーションとしての広告、【2】コミュニケーションとしての広告、【3】リレーションとしての広告――です。

 広告には、売り上げ拡大や話題を提供するという短期的なプロモーション機能に加えて、企業価値やブランド力の向上、社会や消費者からの信頼・共感を得るための中長期的なコミュニケーションやリレーションの機能があります。

 私はこれら3つの役割から広告宣伝をとらえる「広告リレーション理論」を提唱しています。

日経バリュー 第2回|図

企業が広告戦略を立案・実行するときに、これら3つの役割を念頭に広告のあり方を検討し、その効果を評価・検証することが必要だと思います。

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日経バリュー

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日本経済新聞
2009年7月22日 掲載
PDFファイル 1,052KB

日経ビジネス
2009年7月20日号 掲載
PDFファイル 934KB

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第1回
景気後退期の広告費の増減が
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第2回
トップの意思と推進力が
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第3回
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