タリン・ニンマンヘイミン
タイ大蔵大臣
 97年11月、通貨・金融危機のさなかに誕生した第二次チュアン政権で、経済運営の(かなめ)要となる蔵相に就任した。以来、ノンバンク56社の閉鎖・清算や石油増税など国民に痛みを強いる措置も含めて改革政策を着実に実行し、タイ経済に対する内外の信頼回復に成果を挙げている。

 早くから民間金融界で頭角を現し、74年に王室系のサイアム商業銀行の副頭取に就任。84年、39歳の若さで同行頭取に就き、当時「最年少頭取」として話題になった。92年、初めて政権を担ったチュアン首相(民主党党首)に請われ、蔵相に転じた。

 95年に第一次チュアン政権が崩壊し経済界に復帰したが、翌96年の総選挙でバンコクから立候補し初当選。民主党役員に就任した。米ハーバード大学卒、米スタンフォード大学で修士号取得。52歳。

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