小渕恵三
外務大臣
 「ポスト橋本」候補の1人

 92年の竹下派分裂で派閥を継承し、引き続き旧小渕派の会長を務める。「ポスト橋本」の有力候補の1人だ。橋本竜太郎首相とは年齢が同じ初当選も同時期で、佐藤派、田中派、竹下派と行動をともにしてきた。

 父親の死去に伴い早大大学院在籍中の26歳で衆院選に出馬、初当選した。竹下登元首相の側近中の側近で、竹下内閣の官房長官として新元号を発表した「平成官房長官」ですっかり有名になった。竹下派では、温厚で気配りを欠かさず「人柄の小渕」と言われた。

 議員外交にも積極的に取り組み、97年6月から7月にかけてロシア、カザフスタンなど中央アジア諸国を回り、首相に先行する形で「シルクロード外交」を展開した。現在、日本・ベトナム議員連盟の会長でもある。

 同年9月の外相就任後は米国、カナダ、韓国、ロシア、英国などを訪問。今年3月の訪韓の際には自民党内の強硬派や漁業団体に周到に根回しし、懸案の漁業協定締結交渉の再開にこぎ着け、外交手腕が注目されている。早大卒、60歳。

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