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「力みすぎてバットが出なかった。でも、きょうは最初から力んでいくつもりだった」。3打数無安打2三振、自慢のバットは音無しだった宇津木麗華だが、チームが勝った勢いも手伝い、そう言って笑わせた。
アトランタ五輪日本代表に選ばれながら、母国中国の承諾が得られず直前で出場を断念。4年前の悔しさを忘れていない。37歳での五輪初出場、因縁の相手とあっては力が入るのも無理はなかった。
打てなかった分を存在感で補った。「あの声で助かりました」と捕手の山田。三塁を守り、じっと向かいの一塁側中国ベンチを観察する宇津木から盛んに声がかかる。「投手、野手のみんなは捕手をみている。だからあなたは自信を持った顔をして」。初回、四球から中国の4番・王に先制二塁打を許す苦しい立ち上がりも、フィールド内の“現場監督”が的確な指示を送ってムードを変えた。
この日の日本の最大の収穫は五回無死二塁で先発藤井を救援、ピンチを切り抜けたチーム最年少、増淵の好投。得意の浮き上がる球が効き、最後まで投げ切って5三振を奪った。
ライバルの一角をくずしての2連勝。だが、チームは浮ついていない。「どうしてもきょう勝つ気なら中国は左投手を先発させてきたはず。だからこそ日本は絶対に勝っておかないといけなかった」。だれよりも中国を知る宇津木が言った。(串田孝義)
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