NIKKEI NET
シドニー五輪2000
最新ニュース
new競技別
new解説者の目
五輪ビジネス
豪SMH紙から
みどころ・コラム
from シドニー支局
競技日程
選手紹介
競技会場
フォトギャラリー
国別メダル数
競技別
(9/16)田村、集中力と経験の金――柔道・上村春樹氏
全日本柔道連盟強化副委員長の上村春樹氏
 上村春樹・全日本柔道連盟強化副委員長 16日は男女両方が金メダルを獲得でき、最高のスタートを切れた。48キロ級の田村亮子選手の勝利は経験と集中力で取った金メダルだ。60キロ級の野村忠宏選手は1回目の試合で下手をすれば1本を取られたかとひやりとさせられたが安定したたくましさを感じる内容だった。初日で2つの金メダルは柔道でも今までの五輪でなかったこと。これで日本勢の弾みもつくことになるだろう。審判は各国に金メダルをばらまきたい、と考える傾向もあるのでこれで日本勢に対するマークもきつくなる可能性がある。ただそれ以上に田村選手と野村選手の活躍は今後のために良い影響を及ぼす。

 田村選手は最初の試合前、ものすごく緊張していた。柔道の会場入りする前はそれほどでもなかったが、その後が硬かった。恐らく日本国民が1番気にしていたのは田村選手の金メダル獲得だったと思うし、本人も「最高で金メダル、最低でも金メダル」と話し自分を課していた。その点でかなりの精神的重圧があったはずだ。

 初戦はもたついた動きを見せこれは田村選手らしくない試合になってしまった。ただ経験の差がある。取るべきポイントを取って、勝つべきところで勝った。必ずしも調子がいいとは言えない内容だったが、精神力で勝った試合だった。その次の試合で見せた1本勝ちで田村選手には勢いがついたように思う。この後、決勝までには時間が空いたこともある。上り調子の中での休憩になったことも意味がある。苦戦した後の休憩はすべてが重荷になりかねない。

 田村選手の対戦相手はすべて左の選手で、なおかつ持たせない、組まさせないという作戦で研究してきていた。相手の中には頭を下げて田村選手の攻めを制する動きをした人もいた。世界選手権なら緊張もしないのだろうが、そこは五輪。特に2度も金メダル獲得を逃しているので、これを逃したら次がないという思いからの緊張感だったと見ている。準決勝は自分の思い描いた試合展開になったのだと思う。

 決勝の田村選手は集中力が違っていたしさすがだった。予想された対戦相手サボン(キューバ)を破ってきたロシアの新鋭だったが集中力と試合をずっと積み上げてきた成果で、そういう選手しかつかめないチャンスをものにしたと言える。ただ今回の田村選手については内容をとやかく言うのではなく、金メダルを取ったという現実をほめたい。

 野村選手の場合、初戦以外は確実に自分の技を出して勝ってきた。五輪2大会制覇は史上4人目だが軽量級では初めてで見事というよりほかはない。減量を求められ日ごろの節制が欠かせない。アトランタ五輪は無我夢中の結果が金メダルだったが、今回は確実に自分で目標を見据えた上での金メダル。内容はパーフェクトだった。事実上の決勝戦は準決勝だったが野村の防御が優れており相手に有利なポイントを稼がせることを防いでいた。

 17日は女子52キロ級に楢崎教子選手、男子66キロ級に中村行成選手が出場する。楢崎選手は金メダルに近く安定感があるので注目している。中村選手は前回(96年のアトランタ五輪)は銀メダルだったが、技の切れこそ残っていてもあの当時の勢いはない。自分の技をきちんと自分で出せるかどうかが問題になる。

[競技別:柔道]その他の記事 --------------------
(9/23)100キロ超級金メダルのドイエが引退へ・今後は後進を育成
(9/23)判定が覆らないことを確認・篠原の決勝で国際柔道連盟
(9/23)篠原の判定、明らかなミスジャッジ・佐藤総監督が見解
(9/22)篠原、銀も悔し涙で笑顔なし・男子100キロ超級、判定に疑問
(9/22)「判定まさか」篠原無念
(9/22)抗議にもジャッジは覆らず・日本、きょうにも正式抗議
(9/22)篠原、銀にとどまる・男子100キロ超級
(9/22)「そんな……」と判定に絶句・篠原選手の母校
(9/22)男子100キロ超級決勝、判定巡り紛糾
(9/22)山下、終了直前の一本で銅・女子78キロ超級
(9/22)山下、「先に先に」貫く
(9/22)山下選手銅メダルで勤務先の大阪府警、喜びに包まれる
(9/22)篠原、一本勝ちで決勝進出・男子100キロ超級
(9/22)篠原、優勢勝ちで準決勝進出・男子100キロ超級
(9/22)山下、一本勝ちで準決勝進出・女子78キロ超級
(9/22)篠原、ベスト8へ・男子100キロ超級
(9/22)山下が3回戦進出・女子78キロ超級
(9/22)篠原が3回戦進出・男子100キロ超級
(9/21)井上、すべて一本勝ちで金メダル・男子100キロ級
(9/21)井上、パーフェクトで末恐ろしい――柔道・上村春樹氏
(9/21)井上、重圧はねのけ次々一本
(9/21)井上、気迫の金・泣き母への誓い果たす
(9/21)人間的に成長、大人の柔道家に・金メダルの井上
(9/21)柔道・井上金メダルに東海大「バンザイ」の声
(9/21)井上、日本に4個目の金
(9/21)受け継いだ山下流柔道・井上、教え生かして金
(9/21)「康生、上を向いて歩け」・亡き母の思いかなった
(9/21)阿武、初戦敗退・女子78キロ級、男子100キロ級の井上は4回戦へ
(9/21)五輪の重圧に負けた・阿武、また初戦で敗退
(9/21)「集中できなかった」・阿武、悔しい初戦負け
(9/20)吉田痛恨・31歳の挑戦、負傷で幕
(9/20)吉田、完全脱きゅう・関係者「骨に異常なし」
(9/20)吉田、担架で病院へ・投げ技こらえようと畳に右腕
(9/20)吉田、右ひじ傷め敗者復活戦を棄権・男子90キロ級
(9/20)上野、メダルならず・女子70キロ級、敗者復活戦で敗れる
(9/19)滝本、終始攻めて「金」・男子81キロ級
(9/19)滝本、守りの弱さを技でカバー
(9/19)「滝本はたくましくなった」中高時代の恩師
(9/19)天才肌の柔道で頂点・滝本、持ち味発揮で金
(9/19)前田、初戦でまさかの敗退・柔道女子63キロ級
(9/19)まさかの初戦敗退・五輪にのまれた前田
(9/18)女子57キロ級で日下部が銅・中村兼はメダルに届かず
(9/18)日下部、金目指せる選手に・上村春樹氏
(9/17)楢崎、銀メダル獲得・女子52キロ級
(9/17)楢崎、ほんの一瞬で金が銀に・上村春樹氏
(9/17)技出せず、楢崎に厚い金の壁
(9/18)日本に厳しい判定?アベックVで逆風か
(9/18)英アラン選手、髪切っても体重超過・女子柔道代表出場できず
(9/17)男子66キロ級の中村行、敗者復活戦4回戦で敗退
(9/17)キヨシ・ウエマツ(スペイン)、メダル届かず
(9/17)「金メダルと一緒に寝た」・田村、野村が一夜明け会見
(9/16)田村、集中力と経験の金――柔道・上村春樹氏
(9/16)野村、開始14秒で「金」つかむ・男子60キロ級
(9/16)野村V2、軽量級初
(9/16)「初恋メダルです」・田村選手、手に取りキス
(9/16)田村、一本で「金」決めた・女子48キロ級決勝
(9/16)女王田村、3度目ついに
(9/16)「柔ちゃん」金メダルへの道
(9/16)緊張隠せない田村
(9/7)日本の「金」は田村ら7個・米誌がメダル予想
(8/28)アトランタ上回る金を・柔道チームが五輪壮行会
(8/26)長嶋監督が柔道の田村、井上を激励
(8/1)旗手に柔道の井上、主将に野球の杉浦を起用・JOC

競技別トップへ

Copyright 2000 Nihon Keizai Shimbun, Inc., all rights reserved.