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「最強の選手を送り込み、ケイリンの初代王者を!」―。こんな意気込みで、シドニーに臨んだ日本競輪界に、何とも無残な結果が待っていた。完敗だ。
最初の衝撃は神山。敗者復活戦「3組」。4人で走ったレースの残り1周、ペダルを踏み込んで前に出た際、接触したスロバキアのイエラーベクが転倒、「走路妨害」と判定された。
1着でゴールした神山に最下位への降格が知らされたのはレースの十数分後。「日本生まれの種目。金メダルを狙う」と言い続けてきた男は、しばらく泣きながらローラー上でペダルを踏み、顔を隠すように頭からタオルをかぶった。
「先行のオオタ」を世界にアピールすると張り切っていた太田も準決勝で敗退。残り2周半で先に仕掛け、前に出たが、続いたしのぎ合いに持ちこたえられなかった。猛烈なダッシュをかけてきた他の選手に、はじき飛ばされるように最後尾に追いやられた。
「ケイリンと競輪は別物」。「ライン」がなく、1人ひとりが「点」となって争うケイリンでは、いち早く仕掛けて先行するのが得策というのは2人とも十分承知していた。しかしこの日の2人はそれが早過ぎた。考え過ぎが気負いにつながった。
元競輪選手の中野浩一氏は「これほど運が左右する競技はない。神山もちょっとしたアクシデントがああなった」と指摘した。
シドニーでのケイリンを目標に、競輪選手中心のナショナルチームを結成して2年半。費やしてきたものの大きさを考えると、あまりにもやり切れない五輪デビューとなってしまった。(共同)
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