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【シドニー27日共同】歓喜する韓国ナインを、一塁ベンチで日本選手たちがぼうぜんと見つめる。シーズン中でも見せない涙が一流プロのほおを伝い、落ちた。黒木知宏投手(ロッテ)田口壮外野手(オリックス)中村紀洋内野手(近鉄)そして松坂大輔投手(西武)も…。野球の日本チームは史上初のプロ、アマ合同チームで臨みながら三大会連続のメダルを逃し、屈辱的な史上最低の4位に終わった。
メダルのかかった大1番にはやはり、松坂の姿があった。先発の決定は3日前。大田垣耕造監督は「体は大丈夫ということだったので」と打ち明けた。20歳になったばかりの右腕が日本の命運を握ることになった。
161球を投げた23日の韓国戦から、わずか4日後。七回まで毎回の10奪三振で無失点の松坂に「0点で抑えている投手を途中で代えるわけにはいかなかった」と大田垣監督は、すべてを託した。その直後の八回、致命的な3点を失う。松坂投手は「チームの役に立てなくて悔しい」と責任を受け止めた。
松坂が非凡な才能の持ち主であるがための起用だったが、プロ8人、アマ16人の24選手で挑んだ結果にしては4位はあまりに物足りない。
キューバは国情の違いでプロこそ存在しないが、国内での練習環境はプロそのもの。米国は大リーガーではないが全員プロ。韓国に至っては、ほぼオールスターチームを編成した。
しかし、日本は協力態勢でセ、パ両リーグの足並みがそろっていなかった。派遣に協力的だったパは松坂、黒木、中村ら主力級を送り込んだ。ペナントレースを重視したセは鈴木郁洋(中日)、河野昌人(広島)の2人。日本のプロ選手は、リーグによって質、量とも違いがあった。
しかも、ライバル各国が大会開幕10日前にはオーストラリア入りし、練習試合を重ねる間、日本はほぼアマ選手だけで基本練習の反復。実質的にはプロとの合同練習のないまま本番を迎えた。
プロとアマの力量差は数字に表れている。今大会9試合の日本のチーム打率は2割8分2厘。プロの打者5人平均が3割7分4厘なのに対し、アマはわずか2割2分6厘。大田垣監督は「アマに4割は要求はしない。守る方さえしっかりしてくれれば」と言った。しかし、肝心な場面で失策を重ねたのは皮肉にもアマ選手だった。
決してアマ選手を責めているわけではない。プロが参加する大会は、中途半端な強化では勝てないことが明確になっただけ。プロ選手に遠慮の目立った首脳陣、プロ選手を選出した日本球界全体にはもっと大きな責任がある。松坂投手は3試合で合計428球の力投。この球数を決して無駄にしてはならない。
〔共同〕 |