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シドニーを最後の五輪と決めている。背筋がピンと伸びた独特のフォームと高速ピッチ。男子400メートルで圧倒的な強さを誇る世界記録保持者のジョンソンが、またも歴史をつくった。
同種目で五輪史上初の連覇達成。「ほっとしている。歴史をつくるチャンスがあった。銀や銅じゃ意味がない。個人の五輪タイトルを守れてうれしい」。優勝タイムは43秒84。1992年に自身初めて、44秒の壁を破って以来、実に23度目(うち手動計時1)となる43秒台だった。
金色のスパイクシューズに金のネックレスを身に着け、スターティングブロックについた。直前の女子400メートルでは地元、フリーマンが優勝し、11万人の観衆は熱狂。その余韻の中、「重圧の中で勝ったキャシーに刺激を受けた。自分も重圧を感じていた。彼女と同じ6レーン。自分もやれる」と念じてスタートした。
ピストルへの反応はやや遅れた。最初の100メートルは11秒3、200メートルは21秒7あたりで通過した。
昨年、セビリアでの世界選手権で世界記録をマークしたときは21秒2。この日は勝負を優先して抑え気味に入った格好だ。
もともと200メートルを過ぎて強さを発揮する。「200メートルまではいい感じでいって300メートルでリードを奪い、そのまま逃げよう」と、レースプランを立てた。
作戦通り、コーナーでスルスルと抜け出した。世界新のときは後半200メートルが21秒9。この日は22秒フラット。後半は、ほぼ同じペースだった。
ベイラー大に入り、素質が開花した。入学後、初の200メートルを20秒41で走り、クライド・ハート・コーチを驚かせた。以後は二人三脚。フラットな無駄のない接地でレースを自在に操る走法に磨きをかけた。
五輪で注目された100メートルの世界記録保持者のグリーン(米国)との200メートル対決は、ともに代表選考会で途中棄権に終わり、実現しなかった。
周囲は42秒台突入を期待する。「もう時間切れかもしれない。でも可能性がある限りは挑戦したい」。13日に33歳になった王者は、まだ力の限界を知らない。〔共同〕 |