 | | 鐘紡陸上競技部監督・伊藤国光氏 |
伊藤国光・鐘紡陸上競技部監督 30日の男子5000メートル決勝は高岡寿成(鐘紡)が出場する。レースはアフリカ勢が主体となるので、焦らず自分のペースを守る冷静さが必要だ。オリンピックは記録は出ない。皆順位を狙ってくるし、ペースは日本記録(13分13秒40)が出るか出ないかというレベルだろう。高岡はいまのところ8位入賞を狙う。優勝を狙うなんてもってのほか。レース展開を冷静にイメージして競技に生かしていくことが大事だ。30日の競技前にでも、自分なりに想定したレース展開を高岡本人に話してみようと思う。
レースは決め手のない、だれも引っ張ることができない展開になると考えている。ペースが上がったり、落ちたり、一定でない厳しいものになるだろう。その中で高岡に求められるのはいかに効率よく走るか、ということ。自分の力を理解していれば、アフリカ勢にかなわないのは分かることだし、無駄な動きをしないで最後まで自分の走りを目指すべきだ。集団が動いても待って、足を使わないようにすることが鉄則になる。
予選落ちした花田勝彦(エスビー食品)はレースの先読みができていなかった。先頭に飛び出していたが、レースは「行ってしまうよりいかに待っているか」が重要になるので残念だった。まだスピードに対して恐怖感があるのかもしれない。
レースではまず3000メートルあたりが1つの区切りになると考えられていて、ここで7分50秒―8分、というタイムだとそれだけで気持ちが焦る選手がいる。ここで「ペースが速い」と思ってあきらめてしまったらおしまいだ。自分の頭でレースをイメージできれば問題はない。そうすればペースが落ちてくる、ということを見極められる。その点、高岡は欧州で場数を踏んできた。レースでは冷静に待っている、ということが重要な意味を持つ。(シドニーで29日夜、聞き手は遠藤繁)
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