 | | 日本陸上競技連盟強化副委員長・宮川千秋氏 |
宮川千秋・日本陸上競技連盟強化副委員長 陸上男子100メートルで準決勝進出を決めた伊東浩司は、日本にいたときより状態ははるかに良くなっている。五輪本大会に照準を合わせて、しっかりと調整ができていたためだろう。ただし、決勝進出の可能性はまったく無いわけではないが、極めて小さいと言わざるをえない。10%程度といったところだろう。
男子100メートルで、上位5人は抜きん出ている。あとの3つの枠は、10秒1の後半での勝負となるだろう。伊東がそこに食い込めるかどうかだ。伊東にとって、気候条件が有利にはたらく可能性がある。
シドニーは気温が摂氏15−18度と寒い。短距離の条件としては、25−26度はほしいところ。この寒さのため、全般的に記録は伸びそうもない。寒さに向かい風が加わるような状態だと、レースは混戦になってくる。そうなると、伊東にチャンスが出てくる。
世界記録更新が期待された男子100メートルのグリーン、男子400メートルのジョンソン、女子100メートルのジョーンズ(いずれも米国)がこの日それぞれ予選に出場した。今後決勝などを戦うわけだが、この寒さのために記録更新は厳しい状況にあるといえる。決勝は夜の時間帯に行われるため、環境はより悪くなる。
グリーンは状態は完璧だが、初めての五輪でプレッシャーもあるだろう。五輪は世界選手権とはやはり違うものだ。寒さも考え、慎重に勝ちにくるのではないだろうか。
ジョーンズも調子は良く10秒6の前半を出して自己記録を更新するかもしれない。条件が良ければ10秒5台も可能だ。しかし、世界記録である10秒49を越えるのは難しそうだ。 |