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(9/21)「田中、やるべきことはやった」=女子200メートル平泳ぎで田中雅美が7位
日本水泳連盟競泳委員、武蔵野音楽大学講師・野口智博氏
 野口智博・日本水泳連盟競泳委員・武蔵野音楽大学講師 女子200メートル平泳ぎの田中雅美は今、やるべきことはすべてやった。7位に終わったレース展開を見てもこのぐらいしかできない、というのが彼女の状態。内容に満足していなくても、その結果になるような調整だったということかもしれない。最初から押していった決勝の戦いぶりは、最大限自分のできることをやろうとする意欲の表れだったと思う。恐らく練習に失敗要素があったのだろう。7月ぐらいから思うようにいかない、とこぼしていたようだ。問題は腕やキックの力が以前ほどのように伸びていない点である。パワーが伴わないのでスピードに乗れないのではないか。調整が遅れている焦りもあったように思う。

 彼女が五輪に向けて意識したのはストロークの大きさだった。世界と戦うため大きく腕を動かす泳ぎを目指した。高いレベルの技術を身につけようとして、うまくいかなかった。今は冷静に自分のレースを振り返ることはできないだろうが、十分な対処はやったのだと思う。残りはチーム種目へ出場するので気持ちを切り替えてほしい。

 山本貴司の100メートルバタフライ準決勝は幸運に助けられている。他の強豪選手が様々な種目に出て疲れており、ペースが速くない。こうした材料に支えられてきたが決勝は甘くない。前半は良いので問題は後半のスピードがついてこない点だ。体調も悪くなさそうだし、決勝まで休養しエネルギーをため込んでレースに備えて欲しい。

 200メートル背泳の中尾美樹は後半ペースが上がってこない。そこに全体のレベルが向上しない理由がある。萩原智子は150メートルまでは良かったが最後の50メートルが問題。ただ焦らず大きな泳ぎを心がけ、慌てることもなかった。自己ベストは出せるかも知れない。バサロも最後の50メートルで試していたが、後半はそれでも伸びていない。決勝では果たしてそれを抑えるのか、まだ分からない。決勝の5コースは勝負に有利なコースだ。中尾は2コースでメダル候補のモカヌ(4コース)からは離れてしまった。中尾の場合、水のひっかかりが悪く思うように進んでいない。ウオームアップで戻しておくことが大事だ。

 源純夏は女子100メートル決勝に残ったことが収穫だ。日本新記録を狙って欲しかったが最後の25メートルが伸びなかった。やはりひざが痛いのか、持ち前のキックがよく効いていなかった。源のキックは決勝出場者の中でビート板のレースをしたら1位になるほどの力があると思う。チーム種目に出場するので頑張って欲しい。

 22日は平野雅人が1500メートル自由形に登場する。この日のためにオーストラリア留学をして鍛えてきた。チームのため以前に自分のための泳ぎを期待したい。15分10秒を切れば上位にいける。メダル獲得はちょっと厳しい。この大会のプールが長距離は苦戦しやすい構造らしい。軒並み長距離種目の選手が記録更新に苦戦しているが平野は留学経験でこのプールに慣れている。15分10秒を切る可能性は秘めている。

 また女子50メートル自由形で源が登場する可能性がある。メドレーリレーとの兼ね合いでどうするか分からないが21日の疲れはあってもこの五輪の機会を生かして欲しい。日本として出場する女子400メートルメドレーリレーは日本記録を狙って欲しい。

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