NIKKEI NET
シドニー五輪2000
最新ニュース
競技別
解説者の目
五輪ビジネス
豪SMH紙から
連載・コラム
from シドニー支局
競技日程
選手紹介
競技会場
フォトギャラリー
国別メダル数
解説者の目
(9/19)「心の成長でつかんだ金」=男子81キロ級で滝本誠が金メダル
全日本柔道連盟強化副委員長・上村春樹氏
 上村春樹・全日本柔道連盟強化副委員長 男子81キロ級の滝本誠(日本中央競馬会)は非常に良くやってくれた。今まで知る中で最高の試合をしてくれたし、見たことのない一面を見せてくれた。それはしぶとさとあきらめずに相手と組み合うこと、技のタイミングの良さ、相手をけん制し逆に大技をしかけることなど。そして滝本自身の気持ちの成長を知ることが出来た。「技を出したい」とは本人も言っていたが、気負いや躊躇(ちゅうちょ)があるとこれは決められない。まして五輪では簡単にできるものではないし、技術以前に気持ちの問題で成否が決まるものだ。

 そういう面で滝本は波のある選手だったが相手をよく見て戦っていたし満点の出来だ。今後は今回のことをきちんと続ける気持ちを持つこと、そして今回手にした財産を毎回続ける選手になってもらいたい。これまではしつこい攻めなどに嫌気がさしてあきらめたりしていた面があったが、19日は淡々とこなして、相手が左なら右から、逆に右なら左から持ってくるという手順を正確にこなしていた。

 厳しい階級と言われる中、滝本は元来から技の切れがある選手だった。出発直前の東京での合宿内容が実は良くなかったので心配したが、シドニーで見ると見違えるほどに変わっていた。だから個人的には「過去の実績を除けば滝本が1番いい」と考えていた。環境の変化で気持ちの切り替えが出来たのかもしれない。平常心で気負いも感じられず、自分の柔道をきちんと組んでいく様子がうかがえた。

 前田桂子(筑波大)は悪くてもメダル、と考えていたが、経験や自身がまだまだ出来ていない成長過程のチャンピオンだったということだ。一本を取る力は持っているし、初戦での相手だって自信があったはず。組み合わせも今回良くなかったので、初戦の間も次の相手のことを考えてしまった不安もあったのだろう。

 初戦は相手の技が右ひざに入ってパニックを起こした。いつもの前田とは違う様子だったし、技ありを取り返したときはすでに遅かった。実はアジア大会や福岡国際で前田は負けている。今回は初戦敗退という大きな代償を払って大きなものを得た。自分に厳しさを課す強さや、自分になじんだパターンではない技や攻めを覚えていくことなどが必要だと気付いたのではないか。これまでは一本勝ちを多く決めたシンデレラガールだったが、これは前田にとって戦いやすい状況が整った最高条件の時になる。今の攻め方は相手に研究されてしまうと通用しなくなる。相手を追い込み自分のチャンスを作るタイプにならなければならない。まだこれから伸びる素材。アテネ五輪で金メダルを狙うにはこうした試みが欠かせない。

 20日は男子90キロ級に吉田秀彦が出場する。31歳のベテランが持つ技は皆が知っている中でどのように戦うか。経験があるので相手の対処方法はよく分かるはず。問題はスタミナだ。全盛期ほどはもう持っていないし1回戦で左の選手と当たるので体力を消耗するはずだ。この出来いかんで形勢は決まる。上野雅恵(住友海上)は女子70キロ級に出場する。攻撃力に課題があるが自分のスタイルでいけば面白い試合をしてくれそうだ。

[解説者の目]その他の記事 --------------------
[陸上=解説・宮川千秋氏/伊藤国光氏/新宅永灯至氏]
(9/30)「高速化に限界を露呈」=女子1万メートル、日本勢入賞ならず
(9/29)「高岡、優勝目指さぬ走りで高順位を」=男子5000Mで高岡寿成が決勝進出
(9/29)「400メートルリレー、3位も8位もあり得る」=男子400Mリレー、日本が決勝進出
(9/28)「マリオン・ジョーンズ、逆境に強さ見た」=女子200M、ジョーンズが金
(9/27)「弘山、吹っ切れた予選」=女子1万メートル、日本勢3人が決勝進出
(9/27)「伊東・末続、お互いが触発」=男子200メートル、伊東浩司と末続慎吾が準決勝進出
(9/25)「高岡、入賞で目標達成」=男子1万メートル、高岡寿成が7位
(9/25)「フリーマンの金は先住民族の誇り」=女子400メートルでフリーマンが優勝
(9/24)「室伏、初回のファールが影響」=男子ハンマー投げ、室伏広治は9位
(9/24)「得意の形で勝負した高橋」=女子マラソン、高橋尚子が金メダル
(9/22)「伊東、調整に成功」=男子100メートルで伊東浩司が準決勝進出
[サッカー=解説・金田喜稔氏]
(9/30)「大会通じてレベル上げたカメルーンに神様が味方」=決勝、カメルーンがPK勝ち
(9/27)「説明し難いカメルーンの底力」=準決勝はカメルーンとスペインが勝利
(9/24)「日本、守備システムの柔軟な変更が課題」=準々決勝、日本は米国に敗戦
(9/20)「日本、攻撃面の共通理解必要」=日本、ブラジルに敗れるも準々決勝進出
(9/18)「ブラジル、攻守バランス良いが精神面にもろさ」=ブラジル、南アにまさかの敗戦
(9/14)「勝ち点3の意味大きい」=日本、初戦で南アに逆転勝ち
[野球=解説・太田誠氏]
(9/27)「松坂に打線や守備のカバーがあれば」=日本、3位決定戦で韓国に敗れる
(9/25)「すばらしい豪州の観客」=日本、予選リーグを4位で突破
(9/23)「松坂、初回の四球が痛かった」=日本、韓国に延長で敗戦
(9/19)「黒木、緊張の中で冷静な投球」=日本、豪州に逆転勝ち
(9/18)「攻守に日本らしさ発揮」=日本、オランダに勝ち初白星
(9/17)「松坂、いいピッチングだった」=日本、米国にサヨナラ負け
[ソフトボール=解説・鈴木征氏]
(9/26)「日本、世界一米国と力は互角」=決勝で日本は米に敗れ銀メダル
(9/25)「チームのまとまりが良い」=日本、準決勝で豪州下し決勝へ
(9/23)「日本、守備が素晴らしい」=日本、NZに勝ち予選全勝
(9/20)「明日勝てばメダル見える」=日本、豪州に勝ち4連勝
(9/19)「快挙の殊勲は石川と監督」=日本、強豪・米国を延長で下す
[競泳=解説・野口智博氏]
(9/23)「日本チーム、よくやった」=女子400メートルメドレーリレーで銅メダル
(9/22)「中尾、粘りで勝った」=200メートル背泳ぎで中尾美樹が銅メダル
(9/22)「源、決勝進出のチャンス」=女子50メートル自由形で源純夏が準決勝進出
(9/21)「田中、やるべきことはやった」=女子200メートル平泳ぎで田中雅美が7位
(9/21)「山田、決勝で勝負挑むか」=女子800メートル自由形で山田沙知子が史上初の決勝進出
(9/20)「目標の泳ぎ達成、自信を」=女子200メートル平泳ぎで田中雅美が決勝進出
(9/19)「中西・三田、自分でレース仕掛けよ」=女子200メートルバタフライ、中西悠子と三田真希が予選突破
(9/19)「萩原、瞬発力が低下」=女子200メートル個人メドレー決勝、萩原智子は8位
(9/18)「モカヌが強すぎた」=女子100メートル背泳ぎ、中村真衣が銀メダル
(9/18)「山本は好調、荻原は自己更新を」=男子200メートルバタフライ、山本貴司が予選突破
(9/17)「中村、決勝はマイペースで逃げろ」=女子100メートル背泳ぎ、中村真衣が決勝進出
(9/17)「中村に金のチャンス」=女子背泳ぎ100メートル、中村真衣が予選突破
(9/16)「田島の銀は”大健闘”」=女子400メートル個人メドレーで田島寧子が銀メダル
(9/16)「田島、金狙いで勝負か注目」=女子400メートル個人メドレー、田島寧子が予選突破
[柔道=解説・上村春樹氏]
(9/22)「審判のまずい判定が金阻止」=男子100キロ超級、篠原信一は銀メダル
(9/21)「井上、パーフェクトで末恐ろしい」=男子100キロ級で井上康生が金メダル
(9/20)「吉田、勝たせたかった」=90キロ級、吉田秀彦が3回戦で負傷
(9/19)「心の成長でつかんだ金」=男子81キロ級で滝本誠が金メダル
(9/18)「日下部、金目指せる選手に」=女子57キロ級で日下部基栄が銅メダル
(9/17)「楢崎、ほんの一瞬で金が銀に」=女子52キロ級、楢崎教子は銀メダル
(9/16)「田村、集中力と経験の金」=女子48キロ級と男子60キロ級で田村亮子と野村忠宏がダブル金
[体操=解説・具志堅幸司氏]
(9/25)「塚原の失敗、精神面の問題」=男子種目別鉄棒、塚原直也は最下位
(9/24)「岩井、着地の乱れと表現不足」=男子種目別つり輪、岩井則賢は7位
(9/21)「塚原、気持ち整理つかず」=男子個人総合、塚原直也は18位
(9/18)「着地のライン越え多すぎ」=男子団体総合、日本は4位
[ビーチバレー=解説・相楽幸子さん]
(9/25)「高橋・佐伯、功績大きい」=高橋有紀子・佐伯美香組、3位決定戦に敗れ4位
(9/23)「準決勝の敗因はミス」=高橋・佐伯組、ブラジル組に敗れ3位決定戦へ
[自転車=解説・鈴木孝幸氏]
(9/22)「日本勢、苦戦も世界レベルに一歩」=ケイリン、太田・神山は決勝進出ならず
Copyright 2000 Nihon Keizai Shimbun, Inc., all rights reserved.