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(9/19)「快挙の殊勲は石川と監督」=日本、強豪・米国を延長で下す
日本ソフトボール協会理事・鈴木征氏
 鈴木征・日本ソフトボール協会理事 19日の試合はいきなりピンチが続いた。日本は序盤、米国の攻撃をダブルプレーで逃げたが、危なかった。5回あたりから日本にも攻めのムードが出ていた。

 試合の焦点は延長11回での「タイブレーク」。このルールは試合展開を早くする目的で、無死2塁から開始できる。米国の投手に打撃を抑えられていた日本にとってはそうそう無い先制点チャンスだったし、何とか3塁に進ませたかったはずだ。まずはタイブレークに持ち込む試合運びをするとの目標に向かって石川多映子(日立)はよく期待にこたえた。球数は多かったが精神力で抑えた。また緩急つけた投球内容で、2試合で6本の本塁打記録を持つ米国打線を上手に料理したのは大きい。何しろ日本は30年前に大阪で米国に勝って以来、負け続けてきた。

 宇津木妙子監督は石川を高山樹里(豊田自動織機)に引き継ぐタイミングをうかがっていた。さい配がさえている。石川でしのげるところまでしのぎ、だめなら仕方がないと受け止め、いけるなら高山で抑えるということだったのだろう。終盤高山が登板した時に、タイブレークを狙って勝ちに行こうとしているなと感じた。19日の殊勲は石川、そして宇津木監督だ。

 見どころだったのは3塁出塁の戦略。普通のバントだと3塁はすぐアウトになる。延長11回、2塁にいた内藤恵美(豊田自動織機)は、バントで転がった球を相手側の3塁手が1塁に投げるように仕向けるため、出塁のタイミングをわざと遅らせた。同時にバントを送った選手は1塁めがけて走ってくるので、内野はあわて始める。それがエラーにつながった。

 こうした頭脳プレーは1―2塁間の盗塁を遅らせ、わざと挟み撃ちの態勢を作って米国のエラーを引き出した場面でも指摘できる。日本は気心が知れているせいか選手間のコンビネーションが良かった。また6回表の先制点チャンスは2塁からホームインに失敗したが、むしろ積極的に勝負をしかけたという点で評価できる。めったに得点を上げられない中で走り込むのはよい決断だし、ホームベース上での勝負があるとチームも活気づく。

 アトランタ五輪以降、日本は打力が向上した。これまではバントを転がし相手のエラーを誘う戦略だったが、筋力トレーニングなどでパワーアップをはかり思い切って振るようになった。米国戦でもそれが出ていたし球がバットに当たるようになった。自信を持っており、いい当たりも出るようになった。

 難点を挙げれば、米国が力のある投手を出してきた時、日本はまだ全然打てない。走塁ミスもある。タイブレーク以後、米国にレフト前ヒットを打たれ1点を返されたが、外野手はホームベースめがけて送球した。本来こういう場合は1塁を制するべきだ。結果としてこのランナーは2塁まで進んだが、1塁に選手を残すのは相手に追加点のチャンスを与えてしまう。今回は三振で倒せたが、裏を返せば危なかったともいえる。

 米国戦は中国戦との勝利を受け、攻撃的な気分で臨める試合だった。日本チームの想定した理想的な展開は米国かオーストラリア戦での1敗だけで、後は勝ち進んで予選を1―2位で通過することだった。現在はこれに近づいており、明日20日のオーストラリア戦で勝てば銅メダルは確実だ。オーストラリアは打撃が低調なのでチャンスはある。今後は日本よりも実力の劣ると見られるカナダ、イタリア、ニュージーランドが控えている。金メダルが最終目標だが、まずは予選の1―2位通過を実現して欲しい。(シドニーで19日午後、聞き手は遠藤繁)

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