 | | 日本水泳連盟競泳委員、武蔵野音楽大学講師・野口智博氏 |
野口智博・日本水泳連盟競泳委員・武蔵野音楽大学講師 田島寧子(日体大)の銀メダル獲得は大健闘とほめたい。現段階で最高の力を出し切ったと評価したいし、背泳や自由形では田島の方が(金メダルのヤナ・クロチコワより)実力は上だ。
スタート時の表情は気合の入った、いい感じだった。田島は予選よりも本番に強いタイプだ。スタートで出遅れたとの見方については、あんなものではないかと思う。クロチコワはバタフライで1分1秒を出しているので、このペースについていったら自爆してしまう。冷静な判断だった。平泳ぎはいつもより早いペースで泳いでいた。持久力の高さに伴って記録が伸びたと言える。
今後、田島はバタフライのスプリント力をつける必要がある。50メートルのスピードが必要で、キック力をつけるような筋肉トレーニングの問題になる。100メートルを1分2秒で泳いでも疲れない体力作りが必要だ。
北島康介(本郷高)は準決勝で力を出してきたという印象だ。練習ではスピードを出すための練習をしていたので、この疲労をどれだけ取り去ることが出来るかになる。100メートル平泳ぎの決勝は前半でどれだけ前に出ることができるかにかかっている。実力選手ぞろいだが、彼らの調子次第ではメダルに手が届くかもしれない。実力を100%出し切って欲しい。
オーストラリアのイアン・ソープは日本選手と体形が違う。選手育成の手助けをしている自分の立場から言えば、ソープよりも強い泳者をどうやって作っていけばいいかと考えるところだ。日本は自由形の長距離で強い選手が出てきている。追いつくことは可能だと思っている。
17日は100メートル平泳ぎで田中雅美(中央大)が、100メートル背泳で中村真衣(中央大)と稲田法子(早大)がそれぞれ登場する。田中は調子が悪いと言われたが、ウオームアップを見た感じではよさそうだった。中村と稲田は同じ組で予選に出るが、足を引っ張り合わないように意識しすぎないことが大事だ。決勝を控えた100メートルバタフライの大西順子(ミキハウス)はぜひ58秒台を出して日本記録を作って欲しい。自己記録を上回る結果を出せばチーム全体が勇気づけられる。
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