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高橋・佐伯組(ビーチバレー)才能開花「楽しみたい」・スタンバイOK、日本のエース
壮行会で花束を贈られ、笑顔を見せる高橋(左)と佐伯
 女子ビーチバレーの高橋有紀子(小田急)・佐伯美香(ダイキ)組は4日から1週間、米国・ロサンゼルスで最終調整に入る。シドニーの会場のような強い風、深い砂に慣れるためだ。海外の強豪ともここで手合わせし、もう一段のレベルアップに挑む。

 1年半に及んだ五輪予選の最終ランキングは6位。だが、計18大会のうち、2位が1回、3位が2回ある。今年2月のブラジルオープンでは、ランク1位のベアール・シェルダ(ブラジル)組にも勝った。「メダルに届きかけている」と全日本の瀬戸山正二監督は期待する。

 ともに6人制のインドア(室内)時代、全日本として五輪に出場した。ただ、高橋は167センチ、佐伯は172センチ。ともにサイズの限界があった。質の高いサーブ、ディフェンスの速さ、ショットの精度。新天地で、2人はセンスのよさを十分に生かしている。

 32歳の高橋は、女性で日本選手最多となる4大会連続出場。ビーチはアトランタに続き2大会目だが、「五輪に行きたいから、やっているんじゃない。この種目が好きで頑張っている過程に、たまたま五輪があった」。競技生活の目的をわい小化されてはたまらない、と言いたげだ。

 インドアにはない魅力に取りつかれている。気まぐれな風、気温によって感触が変わる砂。自然と向き合うだいご味がある。さらに、上からの締め付けがきつかったインドアと違い、こちらは個人主義の世界。「ビーチを始めてから、毎日が楽しいんです」

 4歳下の佐伯は、そんなパートナーから大きな影響を受けた。アトランタはインドアで不本意な成績に終わり、「もう一度五輪へ」が転向の動機だった。だが今は違う。「大事なのは楽しむこと。その先に結果がついてくる。いま思えば、インドアの時は、やらされていたかな」

 もちろん、日ごろの厳しい鍛錬が楽しむ前提だ。練習量はインドア時代に劣らない。海外転戦のつらさも、「飛行機の中で疲れをとって、空港についたら体の中で時差は切り替わっている」(高橋)。種目転向を経て、2人は一段とたくましくなっている。(岩本一典)

[2000年9月2日/日本経済新聞 朝刊]

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