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ヘインズ(競泳、南ア)・出番待つ世界のスーパースター(2)
 競泳界で「女王」といえば、南アフリカのペネローピ・ヘインズ(25)だ。アトランタ五輪は平泳ぎの2冠に輝き、南アに五輪復帰後、初の金メダルをもたらしたヒロイン。五輪種目にない50メートルも合わせると、現在平泳ぎ全3種目の世界記録保持者である。

 1998年1月の世界選手権は100メートル5位、200メートル6位と不振だった。しかし99年夏、世界に向け復活を強烈にアピールした。7月の米国での国内大会から8月下旬のパンパシフィック選手権(シドニー)までの約6週間に、計8回も世界新を連発したのだ。

 強さの秘けつは「男性顔負けのダイナミックな泳ぎ」(高橋雄介・中大ヘッドコーチ)にある。171センチ、63キロの恵まれた体格に加え、筋トレで鍛えた強じんな脚力が前への大きな推進力を生む。同様の大きな泳ぎに改造した日本のエース田中雅美(中大)が一かきで進む距離は平均1.8メートル。ヘインズは「2メートルを超える」(高橋コーチ)。

 頂点を極めた五輪後のスランプから立ち直るため、アトランタ前に指導を受けたビドルマン・コーチのもとに98年春から戻った。コーチの所属するカナダ・カルガリー大を拠点にフォームの徹底チェックと泳ぎ込み、ウエートによる筋力強化で、本来の泳ぎを取り戻した。

 若手台頭が著しい競泳界。今季最高タイムは100メートルが16歳のクワン(米国)、200メートルは田中が持っている。ヘインズは今季、100メートルが0秒55、200メートルは2秒02もトップから遅い。

 彼女が強さを見せつけた昨年夏、一かきごとに引き離された田中は「心から水泳を楽しんでいる」との印象を持ったという。その強さを再び取り戻せるか。五輪連覇を果たせば、女子平泳ぎでは史上初となる。(磯貝守也)

ペネローピ・ヘインズ  74年11月8日、南アフリカ・スプリングス生まれ、25歳。12歳から本格的に水泳を始め、バルセロナ五輪後、米国に水泳留学。ネブラスカ大でビドルマン・コーチの指導を受け、アトランタ五輪は女子平泳ぎ2冠。現在カナダのカルガリー大で練習している。171センチ、63キロ。

〔日本経済新聞 朝刊8月16日〕

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