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篠原・田村、「唯一の目標」へ執念
柔道日本の期待がかかる篠原信一
 昨年10月の世界選手権(英国・バーミンガム)で100キロ超級と無差別級の2冠を達成して、篠原の名は世界中に知れ渡るようになった。全日本選手権でも史上3人目の3連覇を遂げ、今やニッポン柔道の顔。

 シドニーでは「目標は金メダルしかない」と言い切る。自信もある。「組み勝てれば、投げられるでしょう」。現在は持病の腰痛を悪化させないよう治療を受けながら、体力アップに重点を置いたトレーニングに取り組んでいる。

 ビデオによる外国勢の研究も怠りない。「しっかり組めない展開になっても、崩し技とかで攻めるように」。あらゆるケースを頭にたたき込んでいる。

 大学時代からの恩師、天理大の正木嘉美監督は、「実力は世界一。今までやってきた柔道をすればいいんですよ」。アトランタ五輪では代表の有力候補と目されたが、小川直也にその座を奪われた。「けいこ場での力をだんだんと出せるようになった。今は自分の柔道をすれば間違いないという確信があるはず」。絶頂期で五輪を迎える。

 女子のエース、田村は、「最高で金、最低でも金」と五輪にかける思いを表現する。昨秋の世界選手権で4連覇を達成。アトランタの銀メダルの後、無敗神話を再構築した。この8年間、彼女が喫した敗戦は2つの五輪の決勝だけだ。

 昨年は夏場に腰痛に悩まされ、12月には左手指を骨折。相次ぐ故障で苦しい試合が続いたが、五輪には万全の体調で臨むつもり。「ケガを抱えながら勝ってきた経験が生きるはず」という。駆け引き、精神力。4年前より進化している、と自分に言い聞かせる。

 日本柔道陣の金メダル目標は男子で3個、女子で2個とみるのが妥当か。実績からみれば、初日の田村、最終日の篠原は最も近いといえる。「前年の世界選手権で圧勝すると、五輪本番では苦戦する」――。そんなジンクスを破れるかどうか、2人の戦いに負うところが大きい。

[2000年6月7日/日本経済新聞]

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