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柔道「金」への前線基地・合宿体制でサポート万全
日本チームの練習場となるトレーニングセンター(シドニー郊外)
 メダル量産の期待を背負う日本のお家芸柔道は、シドニー五輪で現地に金メダル作戦の最前線基地を設置する。豪州ではほとんどない柔道専用道場を借り切り、練習パートナーら約50人が合宿。男子最重量級の五輪王座奪還を狙う篠原信一(旭化成)や、3度目の五輪で悲願の金メダルを目指す田村亮子(トヨタ自動車)らに万全のサポート態勢を取る。

 日本柔道の前線基地は、シドニーの市中心部から北へ約20キロ、車で30分ほどの住宅地にある菅生学園(東京・あきる野市)のシドニートレーニングセンター。約120畳の柔道場が1995年に完成した。同センターを管理する松永義雄さん(49)は「常設でこれだけの広さのある柔道場は、おそらく豪州でここだけです」と話す。豪州の代表チームも週に一度、この道場を借りて練習している。

 松永さんは元東海大助教授。学生時代から、今回の日本選手団の佐藤宣践総監督(東海大教授)に柔道の指導を受けた。大学を辞めて豪州・タスマニアに渡り、警察学校の柔道教師をしていたが、同道場ができてシドニーに移り住んだ。

 日本選手団の佐藤総監督は95年の道場開きに招かれ、当時から「この施設をシドニー五輪ではフルに活用できないか」と考えていたという。

 日本の柔道は五輪では代表選手のほかにそれぞれの練習パートナーや専属コーチなどサポート部隊を大量に派遣する。苦労するのは練習場と宿舎の確保。組織委員会が提供する公式の練習場は使用時間が制限されて自由に使えない。練習パートナーは選手村に入れず、五輪期間中の宿泊施設はどこも満杯。

 当初、サポート部隊は同道場近くのモーテルに宿泊する予定だった。しかし、五輪相場のためにこのモーテルの部屋代が市内の高級ホテル以上に跳ね上がった末、他の予約で埋まってしまった。

 窮状を聞いた同学園が急きょ、宿泊施設を建設して格安で提供。併設されている食堂や調理場も使用して、合宿態勢を取れることになった。

 道場からは選手村も、柔道会場も車で30分の距離。篠原や田村は本番当日、この道場で練習パートナーと最後の調整をし、日本から持ち込んだ食材を自炊した昼食を取った後、金メダル奪取に臨む。

[2000年6月7日/日本経済新聞]

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